葉

 我思故我在 (百姓のおっさんの独り言)

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   Cogito ergo sum. Cogito ergo sum. Cogito ergo sum. Cogito ergo sum. Cogito ergo sum. Cogito ergo sum.

 ここは、私と皆様が率直な意見を述べあうコーナーです。
(無益な中傷合戦をする場ではありません。)
人間は「考える」から人間なのであり、「食」や「農業」について私が思ったことを書きます。
独断と偏見に満ちているかもしれませんが、 笑って許して下さい。
また、皆様からのご意見もお名前を「鈴木あみ」なら「AS」のようにイニシャル表示して掲載させていただきます。
なお、必要に応じ、趣旨を損なわない範囲で文章を修正させていただくことや
私の考えを追記させていただくこともあります。
タイトルも、書かれていなければこちらで付けさせていただきます。
私の書いた部分は「KNコメント」 で表示します。

2007.11.22 KN 食と受動喫煙 

 私は3年前にタバコをやめた。
タバコをやめると、もともとタバコを吸わない人間に比べて
タバコの煙が気になり、気分が悪くなるようだ。
私自身はかつて、極力人前では吸わないように配慮したが、
体に染み付いた臭いで人様に迷惑をかけたと思う。

 電車は禁煙車両に乗るから問題ないが、
食べ物屋の《分煙》には参っている。
禁煙席と喫煙席が隣り合っていることが多い。
煙に咳き込んでいると、隣の席の《紳士》が、
「そっちはタバコ吸えん席や、こっちはタバコ吸うてもええ席や」。
食前、食中、食後に煙を吐き出す若い女性も増えてきた。

 平成14年に制定された健康増進法の立法趣旨は
受動喫煙を防止するところにある。
タバコが吸える場所を保証・確保するための法律ではない。
とすれば、人が集まるところは全て禁煙にすべきだ。
タバコを吸わない人ではなく、タバコを吸う人を隔離するのが本来の姿である。
公共の場では禁煙になるところが増えてきたが、
飲み屋ならいざ知らず、飲食店ではなぜ禁煙に踏み切れないのか。
人の煙を吸いながらの食事はまずくなるし、健康にも害があるのに。
《ご意見カード》があるところでは必ず禁煙にするように書く。
一時、客足が減ることはあっても、良質の客がつくケースも見てきた。
食事、すなわち健康を売っているなら、お客様の健康を守るべきだと思う。
業界の方よ、決断して下さい。必ずいいことがありますから。

2007.11.17 KN 公務員 

 農業者が苦しんでいる時代に、公務員は国民を裏切り、
あるいは楽をしているように見えてならない。
いろんなことが明るみに出るだけ《いい時代》になったのかもしれないが、
身近な地方公務員にも目に余る者がいて、放置されている。
地方税が急に上がったせいもあって、気持ちが収まらない。
市役所でろくに仕事もしないから無難にそこそこ出世して、
退職金5000万円と聞くと、空しくなる。
市場の厳しい梅やミカンを売って納めた税金だ。
キャリア官僚が天下りに血眼になるのも無理はない?

 官僚、つまり、キャリア国家公務員の不祥事、不正、利権、天下りなどがずっと問題となっている。
彼らのほとんどは国のお金で勉強させてもらった。その上に国から金を盗み取ろうとしている。
が、彼らを責める前に、彼らの待遇も考えてやらなければならない。
ほとんどは優秀で努力家で勤勉だったはずである。
なのに、地方公務員に比べて給料が不当に安く、仕事がきつく、
出世競争に負けると、早くに退職せざるをえないシステムになっている。
(あるいは彼らのプライドが許さないだけなのかもしれないが)
それをカバーするものがなければキャリア官僚になる人間がいない。
もっとも、給料については高くすればいい人材が集まるというものでもない。
それは、そこそこ高給取りになるにつれ教師が堕落していったのを見ても分かる。

 国家公務員については全くの門外漢であるし、
どんなシステムにすればよいか、考えがあるわけではない。
防衛省の問題が出ているこの機会に議論して欲しいと思う。
元防衛官僚太田述正氏に期待する。一人だけでも《正しきを述べて》下さい。
最後には《人間》の問題であろうが。

 これに対し、地方公務員の場合は直接目にする機会も多い。
かつて、《しがらみ》のないことを強調していた和歌山県知事のHPに投書したことがある。
朝と夕だけ、タイムカードを押しに役所に行くだけでほとんど家の仕事をしている公務員や、
勤務中ほとんど喫茶店に入りびたりの公務員についてだ。
個人攻撃ではなく、役所・官庁の問題として考えを述べた。
が、かの知事自身が《しがらみ》を作り、後に収賄罪で逮捕された。
なら、どこに言えば改善されるのか。
警察は県会議員などを使って署長から話を通さないとだめらしい。
やはり《しがらみ》がなければ行政は円滑に進まないのか。
公務員問題は一筋縄では、いや三筋縄でも解決できない。
人間だもの。

2007.11.14 KN 米の味 

 米の消費が急激に低下している一因は米のまずさにあるのではないかと思う。
パンは一般に味がなく、副食と一緒に食べなければならないものだが、
米は本来、それだけでもおいしいものだったはず。
我が家ではもちろん米を買って食べたことはないが、
《コシヒカリ》、《ササニシキ》、《秋田小町》、《ひとめぼれ》など有名ブランドの
米を使ったという弁当でおいしいと思ったことは一度もない。
米は炊き方でも差が出るが、弁当屋がわざわざまずく炊くということも考えられない。
レストラン、食堂でも、《おいしい》と思ったことは1,2軒だけである。
聞くと、特別に取り寄せているとのこと。店主は、米の味が分かる人も少ないと付け加えた。
家内の実家の話によると、大阪の米屋やスーパーで結構高いのを買ってもまずいという。
食べてみたら確かにまずい。
うちの米は《キヌヒカリ》というさして有名でもない品種だが、
新米はもちろん、米用冷蔵庫に入れておいた古米でも、そして冷めてもうまい。
うちは米をほとんど販売していないから、これは売らんがための《宣伝》ではない。

 コンバイン、電気乾燥などの機械化によるものか、化学肥料によるものか、
米屋やスーパーが古米や他の品種をどれだけ混ぜているのか、
古米の管理の仕方がどうか、…私には分からない。
ただ、今のような米を消費者に提供していると、米離れはますますひどくなるのは確かだ。
米がまずい→米離れが進む→米が売れない→採算が取れずに農家が米作りをやめる
→食料自給率が落ちる→外国に頼る→外国に食い物で支配される。
本当に《喰い物》にされる。

 食料自給率の中でも特に、主食の米、野菜は100パーセント以上にしなければならない。 
自給率が上がっても、食べて病気になるようなものは論外である。
農薬の多用、米のブレンド…、自らの首を絞めるようなことは止めようではないか。
消費者ももっと米の味にこだわり、おいしい米をもっと食べるようにすれば、
農業、国ともに安定して繁栄すると思う。

2007.11.12 KN 農業と国防・環境・厚生 

 ガソリンが値上がりしたと大騒ぎしている。
石油が入ってこなくなったら経済は成り立たない。
エネルギーをめぐって、世界各国は戦争にさえ発展する。
ところで、食料がなくなったら命がなくなることはご存知か。
食糧エネルギーは石油エネルギーより深刻なはずだ。
なのに、日本の食料自給率が40パーセントを切ったといっても、
日本人にはあまりにも危機感がないように思える。
「誰かが何とかする。スーパーに行けば売っている。」と考えている。
お金を出せば何でも手にはいる、解決できる時代が長く続いたから、
日本人は経済だけ考え、命の元である農業のことを考えなくなった。
百姓は発展途上国の収入で、先進国の消費生活を強いられている。
効率の良い金儲けをして、その金でよい暮らしをするのが
《賢い生き方》ということになってしまった。
金融商品で金を儲けるだけのろくでなしがちやほやされる。
貧乏くじの百姓に誰が好んでなるというのか。

 テレビ番組の《救命救急病棟》シリーズで、仲村トオル扮する国会議員が、
国の救援が不十分だと抗議する地震の被害者に、
「国の責任を言う前に、自分たちはどれだけの対策をしてきたのか」と
怒鳴る場面があった。
実際に国会議員がこんな発言をしたら、収拾がつかなくなるが、
本当に普段から危機対策をしている国民はどれだけいるのか。
《誰かが何とかする》と考えている国民がほとんどではないか。
食料も同じなら国防も同じ。

 政府の対策は農業の大規模化と補助金浸けだ。
そもそも農業に市場経済を持ち込むのが間違い。
百姓がどうすればやりがいを持って生きていけるか、
生活できるかを考え、少なくともじゃまだけはしないで欲しい。
農業問題は、一時的に補助を与えるだけでは解決しない。
農業問題は食料エネルギーを守る国防問題であり、
健康な自然を確保する環境問題であり、
国民の健康を守る厚生問題である。
国は農業を総合的・長期的に考えて欲しい。
国民も真剣に食料自給率を考えてほしい。
値段や、好みだけでなく、わが国の食料自給率を高めるために、
どんな食生活をすればよいか、考えて欲しい。
 
 もっとも、食料自給率が改善されても、《健康な食品》でなければ、
病人が増えて厚生行政は行き詰る。
特に団塊の世代には、定年後は田舎に住んで、やや規模の大きい家庭菜園
にチャレンジし、農業問題、食糧問題を考えてもらいたい。
今までの誤った農業を推進してきた《プロ》たちとは異なる
新しい発想がなければ農業は、日本は生き残れない。
政府には、《大規模農業》ではなく、《草の根農業》を提案したい。
誰でも草の根農業に参加できるように法改正を望む。

2007.11.11 KN ヤノネの話はやのねのね 
 
 ヤノネカイガラ虫というのがある。主にミカンの害虫。
ミカンにゴマのような跡が残るだけで、たいした害はないと思っていた。
《ゴマミカン》と命名すれば《ガングロミカン》以来のヒットになる程度に考えていた。
が、ヤノネカイガラ虫が多くなると、ミカンの樹が枯れることがあると聞いた。
ゴマダラカミキリの恐ろしさを知ったばかりなので、
数年に一度は農薬もかけなければならないかと、インターネットで調べてみた。
そこにはこう書かれていた。
「雄成虫は普通の昆虫の様に翅がありますが、後翅は退化しており、ハエのように2枚です。
口は退化しており餌も取らず、交尾して死ぬだけです。
その目的のためか腹部の殆どが2個の精巣(睾丸)で占められ、長いペニスがあります。」
何と、オスは成虫になると交尾に最低限必要な器官だけになり、
飲まず食わずで子孫を残すのだ。
メスに「あんたタイプじゃないわ」なんて言われたら悲劇。

 思い出すのはカマキリの話。
お母さんカマキリが一人で子どもたちを育てていた。
「子育てをお母さんに任せて、お父さんはどこへ行ったの、何をしているの」。
お父さんは交尾中にお母さんに頭を食われ、交尾後全身を食べられていた。

 ついでに働きバチの話。
定年間近の働きバチの奥さん。だんなの退職金と年金を半分貰うべく、
弁護士や社会保険庁に相談していた。
熟年者対象の結婚相談所で第2の人生の伴侶もすでに決めている。
定年の日、だんなにこう言って三行半を突きつける。
「あなたは家庭を顧みず、仕事ばかりしていた。
 私がどんな気持ちで暮らしてきたか、お分かりになる?」

 男はつらいよ、つらすぎるよ。

2007.10.15 KN 現代案山子考 

  昔ながらのカカシは近年見かけない。
10年ほど前、《へのへのもへじ》の顔に笠と着物の1本足のカカシが、
《ススメ、入ルヘカラス》の立看板を手にくくりつけられて立っていた。
戦前の法律か!
その看板の上にはスズメが数羽。ほとんど効果なし。
このごろの主流はマネキンだが、これは人間の方がおびえる。
お墓に至る梅畑の樹上に十数個、首だけのマネキンがさらし首のように刺してあった。
美容院から大量に貰ってきたらしいが、
月あかりに浮かんだ《生首》を見てチビル人もいたようだ。
ワシもちびった。
「おい、あれはやめとけよ」の声多く、半年後には取り払ってくれた。
スズメ、カラス、キジ、アライグマ、狸…少し奥にはいると熊、猪、鹿。
防鳥網、トタン、爆竹、ガス鉄砲…彼らにとっては「そんなの関係ねえ」。
ジュウセンとかいう花火など、追いかけて飛んでいくものが一時的に有効と聞く。
ミサイル攻撃か!
一本勝ちとなる決め手は今のところない。
農業を取りまく環境は厳しいが、害虫、害鳥、害獣、害人(がいじん)にも悩まされる。

2007.10.10 KN 農村の交通事情 

 大阪に近いせいか、ここ田辺も交通マナーが悪くなってきた。
私が住んでいるところは中心部に近い農村だから、
悪名高い大阪、なにわ、和泉ナンバーの車も我が物顔で走っている。
カーナビを怨むことも多い。

 今日問題にしているのは地元の車。
ここ2,3年、畑や田んぼに行くときに恐ろしい目にあうことが増えてきた。
隣の隣の地区までつないでくれた山道。
田舎のことだから見通しの悪いカーブもあるが、
大型ダンプや通勤・買い物の車がど真ん中を突っ込んで来る。
時には完全に右側を走ってくる。
田舎道だからスピードも出ている。
女性がよく乗っている軽四は最近丈夫に作られているようだが、
軽トラックはボンネットがないからぶつかれば被害が大きい。
単車では何回も死ぬ思いをした。
携帯を打ちながら運転している人間にひき殺されたら、
死んでも死に切れない。
もっとも、《善良で良い人》に殺されることはまずないが。

 私のほかにも何人か警察に連絡したのだろう、
無茶な運転をする車が多い問題の道は白バイやパトカーが時々見回ってくれている。
お陰様でうちの家内はスーパーカブに乗っていて、
一旦停止しなかったということで捕まった。
「もっと悪質なやつ捕まえろ」と思うが致し方ない。
事故を未然に防いでくれたことに感謝しなければならない。
知り合いのおじいさんは車にぶつけられて脳内出血。
亡き父も車に接触されて土手から転げ落ち、脳内出血。
二人は同級だったことを思い出した。

 農家の人の軽トラはそれほど恐くない。
軽トラは事故即重傷か命取りと知っているからだろう。
ただ、マナーは良くない。ビームにしたまま走っているのはたいてい軽トラ。
血気盛んな若者はもちろん無謀な運転をする。
「あほったれ。ええかげんにせえ。殺すぞ!」と血気盛んなじいさんもいる。
まあ、いくつになっても言葉を知らない人はいる。

 警察にお願いしたいのは、小さなときに火を消して欲しいということだ。
現在の社会環境は小さな火が大火事に育ちやすい。
犯罪の町ニューヨークでは市長が小さなことから潰していって成功した。
今の警察は小さなことも大きなことも解決能力が低下してきているではないか。
20年間不法駐車、不法侵入について警察にお願いし続けても
無視された私の経験など、たかがしれている。
警察に助けを求めながら殺された人たちの無念を思う。

2007.9.20 KN 光市母子殺害事件の裁判 

 光市の母子殺害事件は最高裁判所から広島高裁に差し戻された。
差し戻し審での新たな弁護団の手法に批判が起こっている。
マスコミの報道というのは全て鵜呑みにすることはできない。
大げさに、面白おかしく書いていることもあろうが、
それを差し引いてもこの弁護団のやり方はおかしいと考える。
異常ともいえる無理な論理を展開してでさらに遺族を傷つけている。
精神鑑定はこの弁護団こそ受けなければならないのではないか。

 大弁護団は単に名声・実績・訓練だけを狙ったのではなく、
むしろ世間から批判されるのを覚悟で引き受けたのかもしれない。
たいていは赤字になる国選弁護人を引き受けるのは奇特な弁護士ともいえる。
が、依頼人を守るとともに、被害者やその遺族・家族のことも考慮する正義感が必要だ。
法治国家では被害者の《復讐権、報復権》というものが奪われており、
国家が被害者または遺族に代わって処理する。
国家はそれを勝手に放棄することはできない。
《人権派弁護士》や《進歩的法律家》と称するものはきれいごとを並べるが、
刑罰が応報であることは間違いなく、加害者の更正より被害者・家族の救済
を優先させるべきであると思う。

 農業と食を語るページにこういう問題を書くのは場違いだが、
近年、人の命を軽視する人間が増え、警察も動いてくれず、
裁判でも被害者の人権より加害者の人権を重視する傾向にあることに
苛立ちを覚えているからである。
この問題については後日改めて書くことにする。

2007.9.10 KN 農水相の交代劇 

 農水相が次々と変わる。閣僚の中では軽視されているポストのようだ。
官僚も《行きたい省》ではないだろう。
が、農業はエネルギー確保という点で、
むしろ石油や原子力よりも重要であることを認識して欲しい。
石油を握られるより、食料を握られるほうがよほど堪えるのだ。

 よく、「農業行政に通じている」と言われるが、
今までの農業行政は何だったのか。
作物を作らなければ補助を与えるなど、
非生産的な補助のばら撒きではなかったか。
その、裏の仕組みを知っているやつだけが恩恵をこうむる。
積極的に農業の将来を考えるやつは足を引っ張られる。
裏に長(た)けている人間よりも、農業は、食は、環境はどうあるべきか
将来を見据えられる人材の登場を望む。

 農業・水産・環境にこそ有能な人材を登用すべきだ。
食や環境が破壊されれば人間は生きていけない。
今までどおりの農業ではつぶれる。
規模の拡大、市場経済を導入すればさらに悲惨になる。
団塊の世代には第二の人生で農業に取り組み、考えてもらいたいものだ。

2007.9.01 KN 地方は努力が足りない? 

 都会と地方の格差、大企業と中小零細企業の格差は、
後者の努力不足によると、竹中元大臣が地元和歌山県で講演したと、
ラジオで聞いた。
アナウンサーの言葉を聞きかじっただけだから正確でないかも知れないが、
そういう趣旨だった。
地方で一生懸命に努力している人もいる。失礼な話だ。
自分の能力なりに努力している人間を見捨ててはならない。
農家は農作物を作るほかに、環境保全という、
お金に換算できない貢献もしているのだ。
都会、特に大阪の人たちの中には大阪が和歌山を食わしてやっているという人もいる。
和歌山は大阪に、食料と何よりも酸素を提供している。
話はそれるが、アマゾンの乱開発が何を引き起こすか、
開発者や投資家はあとで知るがいい。
もっとも、被害を受けるのは人類全体だ。

 20数年前、大阪から太平洋側経由で東北を回り、日本海側も見ながら帰ってきた。
東京から離れるほど道路条件など悪くなり、
太平洋側より日本海側が後回しにされているのは明白。
貧しい地方の国会議員が犯罪すれすれで金を取って来ようとするのもうなづける。

 大企業、特に大銀行に公的資金をつぎ込み、
立ち直ったら残りの者は「痛みに耐えよ」。
うまく立ち回れなかったやつ、金儲けができなかったやつが《努力不足》なのか?
良心的にやっているやつは馬鹿だということになる。

 お金しか頭にない経済屋や理屈さえ通れば良しとする法律屋は苦手だ。
法律屋は例えば、100万円以上が収賄罪になるとすると、
99万9999円ならOKと考える。
《立法趣旨、結果の妥当性》から考えて欲しい。
法に反しなければ何をしても良いという政治屋・官僚屋たちも何が問題なのかを
基本に戻って考えて欲しい。

2007.7.10 KN ワーキングプア 

 子ども2人を抱えて必死に働き、月9万円で苦しい生活をしていた人が、
生活保護と母子家庭手当て合わせて25万円もらえることになった。
(今の百姓で手取り25万円の人はどれだけいるのだろうか?
 百姓はほとんどワーキングプアか?)
他にも特典があるということで、悠々自適。
働いて収入があると手当てがもらえないらしく、パチンコに行く以外は家でぶらぶらしている。
うまく立ち回って、あるいは、知恵の働く人の助言を得て保護される人、
それを潔しとせず、苦しくても自分で働く人。
《人生いろいろ》と笑っている場合じゃない。

 生活保護で《最低限の生活》を保障されつつ、
恐喝などで不法な収入も得る暴力団員もいると聞く。
合法的な収入じゃないからもちろん《働いた収入》にはならない。
市場経済や改革で企業が合理化を進めた結果生まれたワーキングプアだが、
福祉のばら撒きもワーキングプアをさらに増やし、苦しませているのではないか。
国民健康保険も同じ。
病院・医院、接骨院の不当請求なども目に余るが、
被保険者にも無駄な医療費をなくす自覚が必要だ。
とにかく、正直者、まじめ人間受難の時代はさらに続く。

2007.6.23 KN 必要は発明の母、だった 

 昔、《必要は発明の母》といわれた。
「困った、こんなものがあればいいのに」という必要に応えて発明は生まれた。
が、今日、頼みもしない《発明》が次々となされる。
今の携帯電話の《進歩、進化》は本当に必要なのか。
《携帯を持ったサル》たちが中毒患者のように携帯を見つめている。
携帯をしながら運転する未熟な女性ドライバー、犯罪の温床、…。
この進歩、進化には必ず大きな報いが来るように思われる。
技術者やその管理者は自分が何を社会に出そうとしているのか、
将来を見据えて自分の能力の使い方をよく考えて欲しい。
売れれば良い、自分が満足すれば良い、だけの技術が多くなってきたように思う。

 そもそも、《必要に応じた発明》であっても、
他方で人間の能力を大きく低下させてきた。
便利な車のおかげで体力が低下し、インスタント食品などは食の低下を導き、
家電製品はなまくら主婦を生み、…。
農業機械は百姓を楽にしたが、これなくしては農業ができなくなってしまった。
農作物の値段が下がり、機械なしでは生活できなくなった。
制度、システムも、人間を退化させない工夫をしてから導入すべきだと思う。

2007.4.12 KN 異常気象と異常人間 

 このごろは天気予報がまるで当たらない。
異常気象とやらで、百姓も今までと同じようにやっていけないところがある。
虫や鳥獣の害も今までと違ってきたように思う。

 が、異常気象よりも異常人間の方が気になる。
《世の終わり》にはいろんなものがおかしくなるらしい。
「きょうびの若い者は…」というが、
老若男女問わず、異常人間の割合が急増しているように思う。
その時代の環境・教育・経済・政治の問題ではなく、
今の時代の環境が、今まで積み重ねてきた環境が、問題なのだろうと思う。

 平和になり、豊かになり、理想の世界に近づけば近づくほど
人間はおかしくなる。
こんな商売をしているから、消費者の悪口はいえないが、
目に余るわがまま勝手、理不尽な要求、踏み倒し、脅しなどに
泣かされている店員さんや店主の話をよく聞く。
電池がなくなったから新品に換えろとか、
ビデオデッキを他の一流メーカーのものに換えろとか、
パソコンの説明のために何回も家に通わせ、
やはり分からないからと、3年使ったパソコンを引き取らせるとか。
みんなストレスが溜まっていて、立場の弱い者にぶつけているのかもしれない。
でも、ぶつけられるほうはたまったものではない。
下手をすると命まで奪われるから、言うなりになる。
そこでますます消費者はエスカレートする。
結局困るのは多数の良心的な消費者だ。
同じようなことは福祉・環境・人権の分野で特によく見られる。
幸い私のところでは、HPを読んで来てくれるお客様が多いので、
トラブルは一般より1桁、2桁少ないようだ。
それでもしばらく気持ちが収まらないことがある。

 2年前、家内が交通事故に遭ってから、
事故のことをよく考えるようになった。
交通事故は被害者一人が痛い目にあい、命を失い、利益を失うだけではない。
家族みんなが巻き込まれ、肉体的な傷は医学的に治っても
後遺症や人に言えない心の傷が残る。
家族の計画が致命的に狂ってしまうことがあるのに、
交通事故の刑罰はあまりにも軽すぎるのではないか。
「間違いは誰にでもある」「罪を憎んで人を憎まず」と大きな心にはなれない。
自分が当事者になったら考えも変わるだろう。
被害者と同等の苦しみを背負わせるべきではないかと考える。
人身事故を起こして観察中の人間が相変わらず暴走を繰り返している。

 独断と偏見かもしれないが、男には故意・過失によるものが多いのに対し、
女はこれに無意識・無知・未熟が加わることが多い。
この場合、《反省》がなく、間違いが繰り返される。

 おかしな人間、やけ者、は昔からいた。
善玉菌2割、悪玉菌2割、残りは日和見菌…が昔からの法則。
それぞれの中、例えば悪玉菌の中でも、
超悪玉菌、そこそこ善玉菌、まあまあ日和見菌がある。
今の状態は日和見菌が悪玉菌の影響を受けて
準悪玉菌に変身しているということかもしれない。

 助手席の子どもとじゃれあいながら運転している若いお母さん、
孫であろう赤ん坊をひざに乗せてハンドルを切っている初老の女性、
道のど真ん中を走ってくる
車は凶器だということを知ってほしい。
事故は表面に現れないところでも大変なことが起こっていることを知ってほしい。
警察の調書に残る以上のことが起こっているのだ。

 以前、こんなことがあった。
人身事故を起こしてパトカーや救急車が来ているのに、
「事故った。ちょっと遅くなる。ごめん。」と携帯で仲間に連絡している。
事故を警察と消防に連絡したのは通りがかりの男性。
保険屋に「謝るな」と言われているせいか、
謝ったり被害者の様子を見たりすることもせず、横向いてタバコを取り出した。

2007.2.20 KN あるあると不二家 

 発掘!あるある大事典の問題は視聴率至上主義のテレビ局と、
当たり前では気のすまなくなったわがままな視聴者によって発生した。
マスコミは国民の知る権利をはじめとする重要な人権の基礎となる情報を提供する。
よって、情報は視聴者に迎合することなく、
客観的、正確、公平、有益でなければならない。
捏造は許されるものではない。

 ただ、捏造は大学などの研究機関でも行われるようになった。
これは数十年前から予測されていた。
功績を急ぎ、実績を積み上げたいために地道な努力を惜しむ
若い研究者が目立ってきたからだ。
自分の思い通りの結果を出したいために、
都合の悪いデータを消すこともあるが、
江崎ダイオードは都合の悪いデータから発見されたと聞く。

 影響力の大きい機関は謙虚に地道に仕事を進めて欲しい。
NHKも視聴率を気にしているが、大衆迎合主義は自滅を招く。
傲慢になってはいけないが、自信と誇りを持って良い番組を作って欲しい。
質の良いものを見せているうちに賢明な人間が育ってくる。

 不二家の問題は、あとで発覚した大腸菌問題はともかく、
期限切れの材料を使ったというだけでのパッシングは何か他に意図があるように思う。
プロがチェックして大丈夫と判断したのだから、
問題が起こらなければ各店舗まで犠牲にするほどのことはなかろう。
だいたい、賞味期限が切れているからといってすぐに捨てる主婦はいない。
むしろ、賞味期限の表示だけに頼り、自分で判断できない者に主婦の資格はない。
賞味期限はあくまでも目安であり、保管状況によって大きく異なる。
何かことが起きるとみんなで石を投げるのはみっともないと思う。

2006.12.28 KN 200円卵について 
 
スーパーの客寄せとして従来100円前後の卵が50円前後でよく売られていた。
市販の卵が嫌で自分で鶏を飼い始めたほどの私にとって、
2時間も並んで買い求めている人たちの気が知れなかった。
今、スーパーの主流は200円前後の卵のようだ。
《安物の卵》ではなく、あれを食べさせた、これにこだわっているという能書きのある卵。
包装もそれなりに立派だ。
消費者は満足し、ちょっとリッチな気分で買っている。
「味が濃い」、「甘い」、「黄身の色がオレンジ色だ」と。
しかし、卵を生産している者として、こんな値段でまともな卵ができるのかな、
採算が取れるのかなと思う。
いい卵は大量には作れない。
スーパーにどっさり積み上げられているのを見ただけで買う気はしない。
《企業努力》というのは消費者重視のいい響きを持っている。
が、企業努力の名の下に、工業製品は6割がた問題が生じ、
農作物にいたっては9割がた問題が生じると私は考える。
生産者や労働者の犠牲の下に安くすれば長続きしない。

 そもそも、運動もしないで添加物などの入った物を食べ、
ビタミン剤やサプリメントを飲んでいる人間が健康なのか。
良い水、粗食であっても良い食べ物をとり、運動している人間のほうが健康なのではないか。
鶏も人間と同じことが言える。卵はその結果だ。
農作物一般に、「自然」が実は一番難しいのだ。
鶏の食べ物の基本は、穀物、草、虫、腐葉土、木の実などではないか。
殻や黄身の見かけ、成分分析だけにこだわり、頼るのは賛成できない。

 200円前後の卵が悪いと言っているのではない。
安くても良心的なものがあり、高い卵でも悪いものはある。
偽装やデータ改ざんをしたものが消費者に受け入れられる風潮が
嘆かわしいといっているのだ。
そんなことをしなくて済むような仕事をさせてほしい。
消費者はもっと賢くなってほしい。
共存共栄の心を持ってほしい。
《濡れ手に粟》の商売をしているものが《勝ち組》になる世の中では、
愚直にやっている者が志半ばで挫折する。

2006.12.20 KN 少なくなる農地

  中学、高校と、農地はじわじわ少なくなってきた。
この頃は道路など、公共のためのものがほとんどで、
農地を減らすことに罪の意識と不安感があったと思う。
田辺に帰ってきてから、特にここ10年くらいは急速に宅地化され、
町になった。
 ホームセンター、スーパーなどは適切に作られるのなら抵抗はない。
が、パチンコ店の駐車場が田畑をどんどん潰していくのには抵抗があった。
私自身は賭け事が大嫌いで、パチンコなど学生の頃連れて行ってもらって以来、
40年ほど行ったことがない。
無論、パチンコで生計を立てている人もいるから否定するものではないが、
いい大人が朝からパチンコ店の前に並んでいる、
生活保護を受けながらパチンコ三昧という人種を見ると、
悲しい目でパチンコ屋を見ることになる。
農作物の自給率が北朝鮮を下回っている日本でこれ以上農地を潰していいのか。
1年間働いた農業収入より、1ヶ月の賃貸料の方がいいのだから、
百姓が農地を貸したがるのも無理はない。
経済至上主義、拝金主義の世の中だ。
百姓だけが取り残され、わがままな消費者の犠牲になることはないかもしれない。
宅地化し、セメントを張った土地は二度と水田には戻らない。
日本人の将来の命にかかわる問題だけに、何とかしてほしいものだ。
石油が入らなくても生きていけるが、食料がなくなったら生きていけない。
食い物を他国に握られたら大変なことになる。
いずれ、水が飲めなくなり、空気が吸えなくなる時代がやってくるかもしれない。

2006.10.28 KN 高校「必須」逃れについて

 高校で必須科目を履修したとウソの報告をしていたことが、「今さら」問題となっている。
教育委員会も、文科省も「知らなかった」とうそぶいている。
こんなことは昔からだ。内申書のウソも昔から。
私が高校の非常勤講師をしていた頃、高3の「確率統計」を持ってほしいとのことだったが、
行ってみると「数T」の復習だとテキストを渡された。
県教委への報告や通知簿や内申書は「確率統計」となっている。
高3の3学期では出来るだけ「赤1」を付けないようにとも指導された。
「赤1」をつけると県教委から睨まれ、
生徒や生徒の親に痛い目に合わされることもあるという。
通知簿の「2」は内申書では「3」というように、
1ないし2だけ上乗せして書くから「赤1」以外は問題ないと聞いた。
こんなことはごく「当たり前」のように通っていた。

 また、理科系の進学クラスの数学担当教師が病気で倒れたために
ピンチヒッターになった若い数学教師が「僕は確率統計を勉強したことがないので
数Tの復習をします」と宣言して半年間通したとも聞く。
「漢文や古典は嫌いだから」と、適当な教材で1年間ごまかした女性教師もいた。
給料を減らされないぎりぎりまで「病欠」する教師もいた。

 学校もかなりひどいが、節操も哲学もなくコロコロ変わる文部省ー
今は文科省、勝手な要求をする生徒や父兄にもかなりの責任がある。
要領よく立ち回って進学率を上げる高校がもてはやされる。
心の教育など言っていたらそっぽを向かれ、私立ならつぶれる。
「必須逃れ」は結局、高校、生徒側いずれのニーズにも応える理想的な方法、
みんなの利益を考えた抜け道で、
ばれなければ「正直者がバカを見る」だけの話だった。

 「生徒たちは被害者だから救わなければ」という意見もあるが、
はたして生徒たちは「被害者」なのだろうか。
「バカ正直」に文部省の要綱に従って「無駄な勉強」をしてきた
高校や生徒たちはどうなるのか?
「必須」がどれだけ正当性を持つのかは別として、
学校がごまかしてきた以上、生徒もその影響を受けるとしたほうが、
教育界にとっては望ましいと思う。
うやむやにしてごまかせば、教育界は永遠に浄化できない。
将来、会社や国が不正なことをしても「僕ちゃん悪くないモン」といって
自分は保護されようとする甘えん坊を育てていいのか。

 違反であれなんであれ、大学に入学した者の勝ち、
法や人道に反しても金を儲けた者の勝ち、
という世の中が問題なのだが、免れて恥じなきは凡人の常。
人間というのは本来それほど立派なものじゃない。
期待するほうが間違いだ。
とはいうものの、せめて心ある人だけは真剣に考えてほしいと思う。

 この事件で、私は今の農業も同じなのではないかと考えた。
農薬を数多くやってきれいなものを作った者の勝ち、
「無農薬です」とうそをついたものの勝ち、
安全を犠牲にして安いものを作ったものの勝ち、
価値のないものに高い値段をつけて消費者を騙したものの勝ち。
信念のない、場当たり的な政府の農業政策。
ないものねだりで、うまい話に乗りやすい消費者。
特にインターネットの時代になってから農業は混乱を増している気がする。

 農業のHPでは農業をまったく知らない、
売れるHP作りの《プロ》たちが活躍するようになって来た。
洗練されたHPがうまい殺し文句を並べる。
ろくに農業に取り組まず、売れるHP作りだけを考えている農家もいる。
ウソをつき通した者の勝ち。
《うまい話》の好きな大半の消費者はいちころだ。
真剣に《食》について考えなかった消費者は人のせいにしてはならない。
結果については、甘んじてこれを受けなければならない。
そうしないと、教育界と同じく、農業界・食品界も改善されない。

 私の《アカ抜けない》HPは希少価値を持ってきたが、
見るに見かねてか、「売れるHPを作ってやろうと」いうお話も随分来る。
が、「売れればよい、金を儲けたものが勝ち」にあえて逆らいたい。
私の愚痴を聞く家内にはもうしばらく辛抱してもらうことにして。

2006.10.17 KN いじめについて

 学校でのいじめが後を絶たない。
先生までもがいじめに参加しているケースがある。
かつて、高校で非常勤講師をしていた頃、
教師、教頭、校長、学校、教育委員会のいい加減さ、
事なかれ主義、責任転嫁に言葉を失ったことがある。
もちろんまじめな人間もいたが、
その人にはかなりの逆風・負担・報復が待っていた。
手足を縛られたまま立ち向かっていっているようだった。
よほどの勇気と信念がなければ教育界ではやっていけないと思った。
それに私には《芸人根性》があり、笑いをとろうとして
つい言わなくてもいいことを言ってしまう。
塾でも時々誤解を招いた。
「なんでこんな解釈をするのだろう」とよく思ったものだが、
誤解されるほうにも問題はあろう。
私は今の時代の教師には向いていないと思い、手を引いた。

 私の長男は小学校時代からいじめを受けていた。
ビニール袋を頭にかぶせて紐で首をくくられたり、
集団で暴行を受けた上、2mほどの溝に突き落とされたり。
担任に相談しても半分以上無駄だった。
信頼できると聞いた生徒指導担当の教師と担任が力を合わせて、
問題に取り組んでくれたこともあったが、
担任はあらぬうわさを流されて他の学校に飛ばされ、
いじめは地下にもぐった。
校長、教育委員会に働きかける怖い父兄の存在も知った。
うちの場合は化粧品屋のグループのボスが黒幕だったようだ。
グループのメンバーがかわるがわる《匿名電話》を学校にかけ、
塾の営業妨害もしてきた。
中学校をなんとかしのぎ、高校は遠くの私立に通わせた。

 残念ながら、今の教育界でいじめ解決を期待するのは難しい。
学校、警察、教育委員会のほか、家庭裁判所なども入れて、
徹底的にやらない限り、地下にもぐってさらに陰湿ないじめになる。
《いじめ》は犯罪であることをもっと認識すべきである。
《子どものやること》だと甘く見たから今のような悲惨な状態になったのではないか。
《危険な子ども》が《善良なる大人》になることはほとんどない。
「大人になったらいじめに必ず遭遇するから、
子どものうちに慣れておいたほうがよい」という識者もいる。
子どものうちに人間の愛や思いやりを教え、
体験させなければまっとうな大人に育たないと思うがどうだろう。

 いじめの原因のひとつとして、テレビ番組でのいじめがある。
今ではいたるところでいじめ場面が放映される。
元祖は申し訳ないが、和田アキ子やビート・タケシと考えている。
前者は《うわさのチャンネル》で《力の強い者は弱い者をいじめてもよい》
ということを見せた。
後者は、いじめの場面に参加し、あるいは口をゆがめて笑いながら見ていた。
北野武氏は頭が良いとされている。
《頭のいいやつは、頭の悪いやつをいじめてもいいのだ》
《恵まれた者は恵まれない者をいじめてもよいのだ》
という考え方が広がった。
《頭の良い鯨は食ってはならないが、頭の悪い牛は食ってもよい》
という考えと同じ発想は怖い。

 私は同年輩だけに彼らのそんな側面にかなり不快感を持っていた。
歌唱力があり、今や歌謡界の大御所となって影響力の強い和田氏。
映画監督としても高名になった北野氏。
いずれもテレビの企画とはいえ、かつてこれに参加した責任はある。
これからの言動には慎重であってほしい。
子どもがいじめに遭った経験のある親として、
テレビ番組の内容には十分気をつけてほしい。
別の時間帯でいくらいいことを言っていても信頼はされない。
《表現の自由》は絶対ではない。
真の《表現の自由》を守るために、表現の自由を制限しなければならないこともある。

 「テレビの上のことだ」で片付けられる問題ではない。
一般の視聴者はそんな場面に慣れてしまい、当たり前に見えてくるのだ。
実際、学校が荒れた時代に中学生・高校生だった教師に
規範意識が薄いのを私は見てきた。

 みんな《自分のせいじゃない》と思っているが、
自分も加害者になっていることは多いものだ。
公害も企業や農家より、一般国民のほうがよほど
改めなければならないことが多いのではないか。

2006.10.16 KN ユートピア

 一所懸命勉強して仕事すれば《遊んで暮らせる》と言われてきた。
《遊んで暮らせる》、つまり、努力をしないでも食べていける世の中を理想とするならば、
ニートが許される今の世はまさにユートピアだ。
ただ、こんな世をユートピアと思う人間は少ないと思う。
少なくともまともな日本人はそうは考えないはずだ。
ユートピアは実現されたとたんにユートピアでなくなる。
実現に向けて努力している間がユートピアなのだ。

 共産主義は全市民のユートピアを目指すものだった。
平等で、搾取のない、幸せで平和な世界。
それがユートピアでなかったことは世界の共産主義国を見ればわかる。
一部特権階級にとってはまさにユートピアであろうが。
理想に向かって苦しみ努力する中にしかユートピアはない。

2006.10.14 KN いただきます

 学校給食で「いただきます」を言わせるのはもってのほかだ
という苦情が父兄から出たそうだ。
お金を出しているのだから《御礼》をいう必要はないという理屈。
そういえばレストランや食堂で「いただきます、ご馳走様」という人は少ない。

 が、よく考えてほしい。
これらは作物を作ってくれた人、料理をしてくれた人、
食事を与えてくれた神様、犠牲になってくれた動植物への感謝ではなかったか。
お金を出しているかどうかとは関係のないものである。

 私はある中国人の方にこう言った。
日本では《感謝、勤勉、謙虚、気配り》という、
4つの《K》が大切で、これがなければ日本人には認められない。
王貞治が日本人に尊敬されているのはその故である。

 このごろの日本人は老若男女を問わずこれを忘れており、
世界に類を見ない日本人のすばらしさをいとも簡単に
捨ててしまっているのが残念でならない。

2006.10.9 KN 下らん番組が多すぎる

 数十年前、大宅壮一は《一億総白痴化》という言葉を使った。
今なら差別用語と問題視されるかもしれないが。

 今、テレビ番組は本当に低俗化してきている。
人間はここまで落ちることが出来るのか。
私はお笑い番組が好きで、落語家、漫才師、喜劇役者も好きだ。
が、芸も品位もないやつが出てきてただひたすら時間を潰す番組など、
なぜ放映するのか。
テレビにも、もちろん真面目な番組はあり、スタッフもいる。
ただ、下らない番組が多すぎるというのだ。
視聴率が上がればいいのか、お金が稼げればいいのか。

 ここ数年、農作業中にラジオを聴くことが多くなったが、
テレビよりラジオにはるかに魅力を感じる。
癒される番組、考えさせられる番組が多い。
予算も2桁以上差があるはずなのに、心に響く番組が多いのはなぜか。
テレビでは、宣伝効果を考える企業、テレビ従事者の高慢・おごり、
白痴化した視聴者への迎合が考えられる。
人間にとって有益なものほど使い方を誤ると有害になる。

2006.10.4 KN 分煙について

 農協や部落関係の寄り合いではタバコの煙が
悩みの種だった。
去年から部落の地区会館は禁煙になってほっとしている。
私も昔タバコを吸っていたから吸いたい気持ちはよく分かる。
ただ、人に迷惑をかけてはいけない。
タバコの害を受けるのは吸っている本人よりもむしろ周りの人だという。

 私は人のいる前では吸わなかった。
一人になったときだけ、あるいは全員が吸っている時だけ吸った。
それでも体に染み付いたにおいで人に不快感を与えたと思っている。

 数年前から禁煙車両ができてありがたいと思っている。
問題は飲食店。
禁煙席と喫煙席があるが、煙は店内を自由に動く。
《分煙》というのはそもそもタバコの害を受けたくない人の
権利を守るものではないのか。
「禁煙席はタバコの吸えない席、喫煙席はタバコの吸える席だ。
気に入らないのならよその店に行け。」
タバコの煙にむせているとき、こう言われた。

 分煙というなら、禁煙席にタバコの煙が来ないようにしてほしい。
無理なら店内全面禁煙にするか、全席喫煙席にして税金を多く払うか。
タバコのせいで健康保険料を余分に払わされるのはごめんだ。

 特に若い女の「チェーンスモーカー」が増えてきたように思う。
飲食店の席に着くなりタバコ。途中で一服して、食後のタバコ。
キチガイみたいに吸っているのをみると、
産まれてくる子どものことが心配になる。
ヤンママは小さな子どもの前でもタバコ。
駅の喫煙コーナーは中年男に代わって若い女が目立つ。

 女性に嫌われたくはないが、
女性のタバコは他人に迷惑をかけるだけでなく、
無抵抗の子どもに致命的な害を与えることを忘れないでほしい。

 ついでに、簡単で確実な禁煙のコツをお教えしよう。
『何があっても、絶対に、吸わないこと』

2006.9.27 KN 生ごみ肥料

 生ごみの有効利用ということで、
うちでも生ごみ肥料、生ごみ液肥を使っている。
無駄をなくし、環境を考えているように見えるが、
そもそも生ごみがこんなに出るのはおかしいのではないか。
生ごみは食べ物の余ったものである。
日本の食料自給率はかなり低いのに、
どんどん《生ごみ》が出るのは問題である。
みんな生ごみを減らす努力はしているのだろうか。

2006.9.25 KN 少子化対策、ニート対策

 少子化対策はなぜ必要なのだろうか。
このまま人類が増え続ければ食料やエネルギーが足りなくなる。
《ヒト》は異常に増えてしまったのではないか。
ほうって置けば適正な人数に落ち着くのではないか。
日本なら2000万人くらいが適当と思う。
少子化で騒いでいるのは多分国民年金を
《ねずみ講》のようにしているからだろう。
子どもを増やさなければ機能しないシステムは
破綻するに決まっている。

 ニート対策もよく分からない。
仕事も何もしたくないという人間に手を差し出すことが
果たして救済になるのか。
《かわいそうな人たち》として甘やかすことが
余計に自立の妨げになると思う。
人間というものは行き着くところまで行かないと
わからない動物である。
冷たく突き放すのが一番の救済策かもしれない。

 一般に、弱者保護、福祉、環境というきれいな
言葉を使っているところほど不正があるように思われる。
発明や制度もすばらしいものであればあるほど悪利用される。
よく効く薬はすなわち劇薬になる。
人間は良いものを正しく使いこなせるほど賢くないようだ。

2006.9.20 KN 異常気象と野菜

 今年は日照不足、雨不足、逆に雨続き、低温、暑さ、
いろんな要因で野菜つくりが難しかった。
異常気象が定着すると異常とはいえなくなるが、
とにかく気象も人間もおかしくなっているのは確かだ。
野菜不足でスーパーから野菜が消えたり高くなると「消費者」から
お叱りが来る。
業者は世界各地から金に任せて野菜をかき集め、
店頭に置く。日本は豊かだ。
消費者は当たり前のように買う。
危機感をまったく感じられない人間は不幸だ。
危機を教えない指導者は罪だ。

 そのうち金を積んでも良い食料が手に入らなくなる。
政府の責任だ、百姓の責任だ、誰それの責任だと騒ぐ。
自分の危機管理の甘さを棚に上げて。
せめて今年の作物状況はどうか、
自給率はどうなっているのか、関心を持ってほしい。

2006.8.17 KN 猫と女と小学生

 このごろ車を運転していて気づくこと。
女性が急に道を横断しようと飛び出してくること。
歩きだけではない。
自転車、バイク、時には車が駐車場から急に飛び出してくる。
女は歩き、自転車、バイク、車のときで状況が違ってくることがわからないらしい。
猫みたいな女が増えてきた。
昔から猫と女には共通点があり、
私の小説にも書いている。
むやみに敵を作りたくないからここではもう書かない。

 そういえば小学生もこのごろおかしい。
車が来ても道に広がったままどかない。
車に立ち向かってきて車が止まるのをみて喜ぶ。
「車通してくれないかな」というと「るせえ、ぶっ殺すぞ」とすごむ。
道でモーニング娘の歌と踊りを披露して2,3分待たせ、
「ごめんね、アホで」。
我々の頃なら「特殊」な子どもになるが、
今はまともなのが「特殊」な子どもになるのか。
 
 引率の出来ない先生も多くなった。
2クラス60人くらいの生徒たちが200mくらいの列で移動している。
前の中年の女の先生は自分で勝手に歩いている。
後の若い女の先生は子どもたちとお話するのに夢中。
子どもたちは歩道から道路に出たり、勝手に横道に行ったり。
こんな時代になったのか。

2006.6.2 KN 除草剤考

 除草剤はベトナム戦争で使われたダイオキシンを含む枯葉剤から出たものだから、
農薬会社がいくら安全だといってもやはり危険と考えている。
私自身は絶対に使わないで来たが、
傾斜の急な畑や年寄りの場合は人を責めることはできなかった。
どれだけ大変な作業か、どれだけ報われない作業か、よく分かっていたからだ。
今年、体調を崩して3週間ほど入院したあと、ミカン畑や梅畑は草ぼうぼう。
1ヶ月は安静、3ヶ月は無理するなということだった。
畑の中は無理をして草刈り機を使ったが、
畑の外や道沿いの草刈りまでは気力もなくなり、
禁断の除草剤を使ってしまった。
言い訳になるが、体を壊してしまっては元も子もない。
水田も、今年はヌカを使っての除草のほか水田用の除草剤の助けを借りた。
除草に失敗したとき3人で10日間草取りをしたが、
今年はそんな体力はない。

 「除草剤はいかなるときも絶対に使わない」という公約は撤回したい。
もちろん、除草剤の怖さは知っているから、
体力的に不安があり、農作物に直接影響がないこと、
を条件に使用を許していただきたい。

 やむを得ないとは言え、除草剤を使い始めた以上、
お客様にきちんとおことわりしておきたい。 

2006.4.15 KN 交通事故を考える

 去年の5月、家内が交通事故に遭った。
15年ほど前、酔っ払い運転の元小学校校長にぶつけられた
ところから200mほど離れた場所だった。
軽四のバンは廃車になるほどへこみ、ゆがんだ。
前後一回転し、上下も一回転したという。
救急車のほかレスキュー隊も来た。
車だけ見ると重傷か死亡といったところ。
連絡を受けて国立病院に急いだ。
当直は知り合いの医師で、命には別状ないと聞いてほっとした。

 今度は2000ccのワンボックスが相手。
制限時速50kmのところを80km以上で走ってきて、
右折しようとしていた家内の車にぶつかった。
警察はスピード違反と確信していたようだが、
ABS車だとスリップ痕も残らず、時速を特定できない。
そこは田舎道だが普段80km、90kmで走るのが普通になっている。
制限時速で走っているとパッシングされクラクションを鳴らされる。
事故の相手と話をして、かなりのスピードだったことを聞き出したが、
時速を特定できないのでは仕方がない。
相手車が優先なので、こちらに責任があることになった。

 家内は捻挫・打ち身があるものの、重大な外傷はなかった。
が、何よりも精神的に不安定になってしまった。
トラウマが残ったほか、過呼吸も頻繁に起きた。
外傷がなければ他人は心配もしてくれない。
単なる《甘え》、《怠け》と判断される。
交通事故のみならず一般に被害者は本人だけではない。
家族みんなを巻き込み、苦しませる。
農繁期だったので、2週間の入院中は死ぬ思いだった。
退院してからは梅の収穫。

 交通事故はほとんどの場合犯罪だ。
飲酒運転、携帯をかけながらの運転、信号無視、不法駐車。
法律がありながらなぜもっと厳しく取り締まらないのか。
警察に連絡してもまともに取り合ってくれない。
そりゃそうだ。拉致されながら連絡しても無視され、
長期間脅迫されていると訴えても無視されたまま殺された人もいる。
警察は《運がよければ命を助けてくれることもある》機関か?
悪態をつくつもりはないが、国民は警察を頼りにしている。
それに応えてほしい。
飲酒運転、携帯運転を放置して見て見ぬ振りをしていたら、
必ず取り返しのつかない大変なことが起こるはずだ。

 警察OBにも悪いやつがいる。
上記、酒酔い運転の元校長はそこの町内会長でもあり、
事故後半時間以上行方をくらましていた。
水を飲んでアルコール検出を少なくするためだったと、
あとでふてぶてしく言った。
風船を膨らませるときは《ツバ》ばかり入れ、
息を吹き込まない。
近所の警察OBはパトカーで駆けつけた警官に
「お前らもう帰れ」と脅した。
結局飲酒運転ではなく、家内が悪いということで処理された。
元校長は保険にも入っておらず、飲酒運転の前科は2犯。
彼はその半年後亡くなったそうだ。

2006.2.15 KN 弱り目に祟り目

 弱り目に祟り目、泣きっ面に蜂とはよく言ったものだ。
つらい時に不幸は次々に襲ってくる。
こだわった農法を貫いていると、裏切られたり、
情けない思いをすることがよくある。
それで気持ちが動揺していると必ず追い討ちをかけるお客さんが出てくる。
不幸は不幸を呼ぶようだ。
愚痴も不幸を呼ぶようだ。
見栄を張る必要はないが、
《弱り目》、《泣きっ面》にならないようにすることが
《祟り目》、《蜂》を寄せ付けないコツのようだ。

2006.1.20 KN どこにもいる姉歯さん

 ふるさとお試しセットをお送りしたお客様から、
菜っ葉が虫食いでからからに乾いている、
サツマイモが腐っている、
山芋がひからびている、
サトイモ(小芋)が小さすぎる、
お金を取っている以上、
誰から見ても商品といえるものを送るべきだと苦情が来た。
定期契約も検討していたのに残念だと。

 確かにその日の商品には自信がなかったから、
余分に入れたし、そこまでひどいとは信じられず、
他の定期契約のお客様にも聞いてみた。
「そんなことはない、全く問題なし」
と言われる方がほとんどだった。

 かの《お試し》氏には謝罪し、無料で送りなおした。
お客様とけんかしても結局は負けるということを知っている。
今度は満足したというが、彼が紹介してきたHPを見て、
こんな人にはお客様になっていただきたくないと思った。

 それは、
《有機・無農薬は当たり前、その上できれいな野菜でなければならない》
《本当に良い野菜は虫が食わないからきれいになるはず》、
《素人の自分でやってみたらきれいな野菜が驚くほど簡単に出来た》
《キュウリは曲がるのがおかしい》など、
うまい話を信じたい消費者が喜んで引っかかりそうなHP。
素人離れした、洗練された、説得力のあるHP。
最近公開したばかりなのに驚くようなアクセス数。
基礎知識もない者が農業を始めて数ヶ月でここまで見事に作れるのか?
農家以外の人間がいきなり大規模に耕作できるのか?
商品名はいえないが、根から吸収して虫を寄せ付けなくする粒状の農薬もある。
これで「うちは無農薬だ」といっている人もいる。
粒状の農薬は農薬でないと思っている人も多いが、
表面にかけるだけの農薬より始末が悪い。
疑わしい商品のメールが私のところにも結構来る。

 眉にいっぱいツバをつけて拝見させてもらった。
曲がったキュウリはなぜ商品にならないのか。
神からの贈り物だ。
「食べない」、「食べてあげよう」などもってのほか。
ありがたく食べさせていただかなければならないのではないか。
人間だっていろんな人がいる。
背の低い人間、体の弱い人間、男前でない人間は価値がないのか。

 塾をやっていたときもそうだったが、
世の中偽装は横行している。
キャッチフレーズや殺し文句やシステムは簡単にまねられ、
騙すテクニックだけは天才的。
藪医者が名医を装うように。
ばれなければ成功者というわけ。
成功者のほとんどはそうなのかもしれない。

 《そんなうまい話、ないやろ》と一度立ち止まってほしい。
消費者や国民のないものなだり、虫のよさ、欲張り、思いやりのなさが
偽装を育て、はびこらせる。

2005.10.30 KN 台風

 今年も大きな台風の直撃はなかった。昔と台風の進み方が違ってきたようだ。
昔、紀南地方は《台風銀座》といわれるくらい台風がよく来たものだ。
雨戸にカンヌキをかけて、家族で内側から雨戸を押さえたこともある。
もっとも沖縄地方では今も昔も毎年台風の被害にあっている。

 自分のところに台風が来なければ、それでよしとするのが人間だ。
高名で良識を持っているはずのテレビキャスターが、
西日本で大変な被害が出ているのに、
「台風○号は東京直撃を避けられそうです。良かったですね!」
とニッコリ笑ってニュースを終えたことがある。

 東京にはあまり台風は行かないし、行っても、勢力がかなり弱まってからだ。
しかも大きなマンションやビルにいればほとんど日常生活と大差ない。
文字通り《どこ吹く風》だ。

 ただ、自然の怖さを知らない人間、
自然の前には自分が無力だということ知らない人間は本当に不幸だ。
謙虚さを忘れ、自分は何でも出来るという傲慢さが身を滅ぼすことになる。
自分の無力さを繰り返し悟らせてくれる百姓、漁師、良心的な医者は幸いである。
《賽の河原の石積み》を経験しないで成功を重ねてきた人間は
神から大きなしっぺ返しを食う。
この世でしっぺ返しを食う人間はまだ幸せだ。
有能な(悪徳)弁護士や政治家に助けられて罪を逃れても
あの世は許してくれない。

2005.9.21 KN 虫と人間の味覚

 うちの野菜は原則として有機・無農薬だ。
なのに「虫が入っていた」と苦情を言ってくるお客様もたまにいらっしゃる。
そうかと思うと、「虫が付いていた。虫が食べた跡がある。」と喜んで連絡をくれる人もいる。
ただ、「虫が食べるくらいおいしい」、「おいしいから虫が食べる」と信じている方には
お気の毒だけれどそうとは限らないことを言っておかなければならない。
おいしいミカンを食べるところから、鳥と人間の味覚は似ている気もするが、
人間と虫の味覚はどうやら違うようだ。
《おいしいから虫が食べる》のなら化学肥料だけで作られた今の野菜には虫がつかず、
農薬も必要なくなる。《無農薬栽培》は可能である。
もっとも、《タデ食う虫も好きずき》。
虫に好みがあることも事実である。

 思うに、虫が神様からの使者ならば、それなりの使命があるはずだ。
即ち、この世に適合しないもの、あってはならないものを処理するはずだ。
虚弱な野菜、栄養過多の野菜、化学肥料で育った不健全な野菜。
例外が2つ。
今流行の、根っこから吸収させる粒状タイプの農薬を使った野菜。
これは食べたら危険だということを、虫が本能的にわかるからだろう。
残念ながら生物のトップに立つ人間様には今やこの能力はない。
近くに不適合な野菜がないときは虫も背に腹は代えられぬ。
健全な有機・無農薬野菜を食べざるを得ない。

2005.6.10 KN 家庭菜園との違い

 家庭菜園をされている方から、よく《苦労がわかる》という励ましをいただきます。
それは嬉しく、けちをつけるつもりはありませんが、
家庭菜園で作るのと農家が無農薬で野菜を作っているのとは少々事情が違います。
後者は売れる商品でなければならず、「失敗した」で許されません。
消費者に必ず供給するためには、余分に3倍から5倍作る必要があります。
カラオケは自分が酔えばいいですが、
プロの歌手はお客様を酔わせなければなりません。
この関係と似ています。
プロは自分が冷静でいなければなりません。

 農作業で楽しいのは畑を耕し、種をまき、収穫するところです。
家庭菜園では《結果》」を出すことを要求されていませんから、
管理にそれほど神経を使う必要はありません。
《ただ》なら喜んでもらってくれる人は多いです。

 有機・無農薬の場合、商品の売り先を自分で見つけなければなりません。
ここが一般の農家とちがう苦しいところです。
自分の仕事が正しく評価されるか、
まともに見ることになります。
市場や農協に出荷する農家はそれから目をそらします。
苦しいけれども、自分の作物がお客様にどう評価されるのか、
見届けることがこれからの百姓が生きていく道につながるのではないかと思います。

 新入社員の頃、販売店で3ヶ月実習し
「お店のご主人のご苦労がよく分かった」というようなレポートを書かされました。
考えてみれば失礼な話です。
生活をかけて一所懸命に経営しているお店の主人の苦労が、
大学を出たばかりでたかだか3ヶ月手伝っただけの若造にわかるわけがありません。

2004.10.21 KN 言葉に表せないほど悲しい?

 今度こそ直撃かと思われた台風23号も少しそれてくれました。
あの世から親父が助けてくれていると、
知り合いの霊能者が数ヶ月前に言っていましたが、
実際今年はことごとくそれてくれました。

 それでも台風の風雨は相当なもので、
ミカンの樹が2,3本倒れました。
今朝は倒れたのを起こして支えをしてきました。
野菜もやられています。
百姓はなんだかんだと大変ですが、
命を奪われた方も多く、
特にお年寄りが家の修理や田んぼの見回りで
亡くなられているのがお気の毒です。
私の周りの百姓はほとんど60以上です。

 中日だかダイエーだかの試合が中止になったことについて、
テレビで野球ファンにインタビューがありました。
ある若い女性は、どう思うか聞かれて、
「言葉に言い表せないほど悲しい」ですって。
バカか。多くの人が死んでいるのに、
野球が中止になったことのほうが悲しいのか。
「言葉に言い表せない」とはどんな頭をしているのか。
「バカの壁」を感じますが、
これを言うとえらい目にあうようです。

 今、自分の書いている小説を見直していますが、
世の中には訳のわからないのも結構いることを知って、
問題になりそうな箇所の訂正におおわらわです。
お陰で《切れ味》はぐんと悪くなりました。
出版社でも今チェックはして頂いているのですが。
 

2003.05.09 KN 鳥インフルエンザ

  鳥インフルエンザのときは、正直恐かった。
この近くには、私より羽数が2、3桁多い養鶏場がある。
半径30km以内は出荷できないとなると、たちまち困ってしまう。
卵は毎日産む。牛や豚のように、解禁になるまで様子を見るということができない。
 鳥インフルエンザの原因は何か、はっきりは分かっていない。
当初、冗談抜きで生物兵器かなとも思った。
今は、結局「免疫力」の問題ではないかと思う。
物価の優等生といわれる「卵」。
「安く、安く」といわれても、ケチることができるのは「えさ」しかない。
安いえさでいかに効率よく卵を産ませるか、
を追求してきた結果、ニワトリに免疫力がなくなったのではないか。
 心配なのはこれから先、
どんなウイルスや細菌が来ても対処できるように、
化学物質がさらに使われるのではないかということ。
地球上にはたくさんのウイルスや細菌がある。
これらを「殺す」のではなく、「打ち勝つ」体力を免疫力をつけるのが重要ではないか。
人間も同じだ。
我々は無菌室で生活することはできない。
食生活を正常にして、免疫力をつけることを考えねばならない。

 消費者に言いたいのは、
値段だけ追求せず、良い食品に正当な評価をすること、
事が起こったときに、生産者を袋叩きにせず、自分たちの問題として考えること。

2003.10.17 KN 米泥棒

 今年は冷夏などで米が不作。
日照不足で味もよくないところがあるようだ。おまけに米泥棒。
何ということをするんだ、世の中ここまで来たか、とまではみんな思う。
が、被害額のあまりの少なさに気づく人は少ない。
1反(10a)あたりなんと15万円程度だ。1反の収獲は、うまくいって米10俵。
1俵(60kg)あたり15000円。ひどい場合は1俵1万円と聞く。1反で10万円。
必要経費を差し引くとほとんど残らない。これじゃ生活できない。
農業機械などを買っているときは10年間ただ働きという。
10年たてば機械にも寿命が来る。
かといって、丸ごと人に任せるととんでもないお金がかかる
。1反あたり25万円請求された人もいる。10〜15万円の赤字。
 味もわからずに「ブランド米を格安で」と求める消費者。
「コシヒカリ100%」と言いながら、「100%コシヒカリではない米」
つまり、「コシヒカリが1粒も入っていない米」を売る業者。
わが家の「キヌヒカリ」は有名ブランドではないが、われながらおいしいと思う。
それぞれの地方にあった米というものがある。
消費者はもっと「確かな口、確かな目」をもつべきだ。
 米と野菜は食の基本、百姓の基本。
正しく作ったものを正しい値段で買ってもらえる時代が来てほしい。

2003.6.25 KN ありがたいこってす

 梅取りをしながらラジオを聞いていました。
花菱アチャコをご存知ですか?
横山エンタツとコンビを組んで一世を風靡した漫才師です。
私も小学生のころ、一度だけ「お父さんはお人好し」の収録を見に行きました。
そのアチャコさんが、
「いやー、大変でした。ありがたいこってす。」
「ひどい目にあいました。ありがたいこってす。」
と、大変な苦労やいやなことがあったとき、
いつでも「ありがたいこってす(ありがたいことです)」という
言葉を付け加えていたというのです。
 
 有機・最低農薬でやっていると、
いろいろな方から心ない「ご意見」を聞かされます。
度量の狭い私はいつも腹が立ち、愚痴っていました。
この番組を聴いて、頭を殴られた思いでした。

 神様はいつでも、「良かれ」という人間をよこしてくれます。
神の使いだからいい人とは限りません。
病や不幸も、神様が「良かれ」と用意してくださるものです。
人間はそれから「学び」取らなければなりません。
神様に「ありがとう」を言わねばなりません。
「ありがたいこってす」はその人に対してではなく、神様に言っている言葉です。
三波春夫の「お客様は神様です」もそんな意味でしょう。
神様が用意した教材を拒否すれば進歩はなくなります。

 弱い人間も、努力し耐え続ければ強い人間になれると思うのです。
 「心貧しき者」「心悪しき者」は神様にゆだね、
我々は自分の良心に従って、強く生きなければなりません。

2003.6.22 KN ニワトリ小屋の新築

 鶏小屋が手狭になり、餌や水をやるのにも時間がかかっていたので、
梅畑の、収量の少ない樹を数本切って、鶏小屋を新築した。
ニワトリには太陽と新鮮な空気と水が必要だ。
反面、騒音対策、臭い対策、それに、
狸や野犬や猛禽類やヘビ対策、近くの梅畑からの農薬対策なども必要だ。
鶏小屋建設に当たり、これらは相矛盾する要請になる。
いろいろな条件をクリアするために智恵を絞った。
コストを下げるために単管パイプを使い、
垂木の代わりにヘギとかいう安い木を組み合わせて使った。
台風で飛ばされないように、大工さんには基本的な骨組みだけを依頼して、
あとは自分たちで造った。
製材屋さんから処分する木を格安ないしタダでもらってきた。
しかし、電気の引き込みはともかく、水道の引き込みには参った。
予算はどんどんオーバーしていく。

 できあがると、いろいろな問題点が出てくる。
ニワトリのために良かれと思ってやったことを逆手にとって、
あの小さな頭で抜け道を探しては出てくる。
ヘビも虎視眈々と狙う。
狸やアライグマの集団もスキを狙っているようだ。
イノシシや熊やサルがいないだけまだ幸せといえるが。

 できる限りの対策をし、柴犬を番犬に入れた。
ヘビが嫌うタバコの吸殻を吊るし、
動物がいることを示すために犬の糞もばら撒いた。

 ところが、梅雨の大雨が続く中、ヒナたちがどんどん死んでいく。
前の鶏小屋のように、四方がほとんど金網ではなく、
農薬・動物・騒音対策のためにトタンをかなり使ったために、
空気の流れが悪くなり、蒸し暑くて酸素不足になったと思われる。
さっそく、夫婦でトタンの一部をはずし、空気が流れるように金網を張る。
腰の部分は、コンクリートを張るときに使うメッシュを両側からはさむ。
これでしばらく様子を見るが、ヒナの補充は絶対に必要だ。
これから先、どんな問題が待ち受けているのだろうか。
ニワトリは専門ではなく、数ある農作物つくりの一部だ。
周りのことを考えながら目指す農業をやっていくのは難しい。

2003.6.20 KN 梅の神話

 「梅は健康食品、梅はきれいなもの」と思っている人が多い。
私どものB品(良・並品)を、「意外ときれいだ」という人もいれば、
「汚い、気持ち悪い、真っ黒だ、腐っている、これでカネを取るのか」等々、
言いたい放題、悪態をつく人もいる。たいていは60代のおばさんだ。
むしろ、若い人のほうが好意的だ。

 梅はもともとカイヨウ病、黒星病、すす病、灰色カビ病など、病気が多く、
汚いものだ。樹自体の病害虫も多い。
今は、農薬の力でやっときれいにしている。
農薬のなかったころは黒星病の黒い点々がいっぱいあり、
それを気にもせず食べたという。
今も一部の百姓は、自家用に梅を作る。
農薬の害は百姓が一番よく知っている。

 梅干に適するまで樹の上で熟させると、梅雨の雨のせいもあって、
黒星病は急激に広がり、汚くなる。
農薬をかけていてもある程度は免れない。
無農薬に近い育て方をすればなおさらだ。

 そこで、農家は農薬中毒で倒れながらも、
農薬をぎりぎりの許容回数までかけ、
まだ黒星病が出ていない青梅のうちに
人を雇ってでも急いで収獲・出荷する。
やむを得ないが、悪く言えば「売り逃げ」。
非難はできない。今日がなければ明日もないのが百姓だ。

 今年は不作で、生産者価格が約半分までしか下がらなかったが、
例年は初期の1割程度まで下がる。
作業が集中するため、過労死もよく聞く。
青梅はまず「梅酒用に最適」として売られ、
追熟したものが「梅干用に最適」として売られる。
お店にとっても、青梅のほうが「便利」なのだ。
熟し梅はすぐに廃棄処分にせざるを得ない。
ただ、青梅は追熟しても、梅干にすると肉が硬いという欠点がある。

 梅干用は完熟になって落ちたものが一番いいが、
落ちた梅には「ケシキスイ」という蛾の幼虫がすぐに入り、
消費者から苦情が殺到するので、更に農薬を使う。
農薬は収穫の何日前までと決められているから、
「拾い梅」の場合は遅くまで農薬をかける。
また、輸送中に実がつぶれるとやはり苦情が来るし、
売っても安いので、だいたいは加工用に使い、
お店に生梅として出ることはまれだ。

 私は、考えた末、完熟に近いものを手取りしている。
この方法には主に次の欠点があり、一般農家では敬遠される。
1.完熟になるにしたがって黒星病などが急激に増えてくる。
 …雨が多いと、A品がB品になり、B品が選外品になる。
2.完熟の見極めが難しく、人に任せられない。
 …我々でも、日のあたり具合によって見誤り、雨の日は手の感触で判断しにくい。
3.選外品や落果で無駄にする実が多くなる。
 …完熟の実は落ちやすく、暴風雨が致命的になる。
4.何回にも分けて収獲するから手間が数倍かかる。
 …大きな農家ではきめ細かな収獲はできない。
5.機械選別すると実が傷む。
 
 私の方法は危険な賭けといえる。
特に有機・最低農薬にすると、更にリスクが増す。

 5年間最低農薬の実験を続けてきた畑は、
今年、ほとんど選外品で、樹もカイガラムシにやられている。
「アホな農法」といわれるゆえん。
2,3年に一度は必要に応じて薄い農薬でもかけざるを得ないでしょう。
有機肥料も鶏糞だけではバランスが悪くなるようだ。
これからは生ゴミ液肥も併用する予定。
これは臭いので、EM菌を入れて対策している。
周りが百姓ばかりとはいえない今はご近所対策にかなり気を使う。

 絶対に苦情が出ないようにすると、必ず作物は悪くなる。
他の食品でも同じ。
食品は生産者だけの責任にすべきではありません。
生産者と消費者が一体となって、
安全で良いものを作っていくようにしたいものです。

 いろいろなご意見の方がおられると思います。
これはあくまでも私の考えで、「正しい」という保証はありません。
くれぐれも「死ね!」というような過激な投稿はしないで下さい。

2003.4.13 KN ウイルス

 4/6(日)HP更新・確認後、メールを読もうとしたら、3件入っているものの、メッセージが出ない。
「メモリまたはシステムリソースが不足」というが心当たりがないので、
シマンテックのHPからウイルスチェックをすると、15匹いるとのこと。

 パソコンのブレーンになっていただいている電気屋さんに持ち込み修復してもらったが、
今度はLANでつながっている家内のパソコンに伝染していたものを逆輸入し、2台が枕を並べて討ち死に。
2台修復してもらったら、今度はバックアップから感染。
ウイルスチェックをすると、ウイルスは、23,39,49…と増えるばかり。
4/10(木)に修復して、3/24のバックアップを入れると、三度目の正直でOK。
4/6までの分は、感染したパソコンからプリントアウトして手で書き込みました。

 インターネット直販をしていると、お客様以外にもいろいろなメールが入ってきます。
一般の方の20倍から30倍以上でしょう。
「私、〇本△子。横浜在住、20歳、OL。一度会ってみたい。」
なんて、出会い系サイトのようなものまで入ってきます。

 そこで、1年以上前から、メールのウイルスチェックサービスを受けています。
が、1月末にOSを変えたときにメールサーバー名の設定を前のままにしてしまったのです。
それまでは月に2回くらい、「ウイルスを除去しました」のメッセージが入っていたのですが、
ここ2ヶ月はそんなメッセージもなく、不思議には思っていました。
お客様リストや、HPを作るためのソフトなどがいっぱい入っていますので、
再設定にかなりの時間がかかります。
「トラウマ」というやつで、今、ウイルスチェック・アレルギーになっています。

「君子危うきに近寄らず」といっても、HPのウイルスは、アダルトページに限られません。
メールも、ウイルスに感染していることすら知らない方が大半ですから、HPより危険です。
 国際化、情報化とは、なんと恐ろしいものなのでしょう。
「何でもあり」が世界の実情です。情けない話ですが。
平和ボケにならず、常に緊張していなければならないのでしょう。
いやおうなくミサイルをぶち込まれるよりはるかにましかと思わねばなりません。

2003.2.26 KS 水耕栽培について (投稿)

 カメムシを捕食する鳥もいることにはいるのですね。
しかし、だからといってその鳥を利用して農業が出来るとは考えにくいですね。
自然界のバランスを崩してやっている以上、
その帳尻合わせは矢張り人間さまの役目であるのかもしれませんね。

 京都でほぼ完全にクローズされた環境で、水耕栽培による生産をしている方がいるようですが、
出来るだけ農薬を使いたくないとなると、
肥料は当然化学肥料になるようですがそういうのもありかなと考えたりしてしまいました。
当然、栽培する作物は市場価値が高く、病害虫に強く、多年草の場合、
水耕栽培による弊害の起きない作物となるのでしょうね。

 およそ、害虫が入り込めない構造らしいです。でも、こうなるとまさしく工場ですね。

******
 先日、東北地方で栽培されている、地カブのことを調べていましたら、
秋田の東成瀬村周辺のみで栽培されている「平良カブ」の改良品種の話題をみつけました。
平良カブは、矢口高雄さんの作品には「日暮カブ」として登場しました。
(矢口さん出身の増田町は東成瀬村の隣)もともとは山間地の焼畑や
連作障害を避けるための休耕地などになかばほったらかしで栽培されていた作物らしいです。
村おこしのひとつとして、この平良カブの量産を昭和61年頃より計ったらしいのですが、
連作すると根こぶ病が発生してしまい、それが品種改良の発端のようでした。
昔の人は、このカブは連作すると駄目と言うのは分かっていたのですね。
地元の人の単なる地カブで終わらせたくないという思いが新品種という形になったのでしょう。
在来カブとは微妙に性状が異なるようですが、
いずれはこの新品種「あきた平良カブ」に置き換わっていくのでしょうね。

地カブが全国ブランドになった例は「野沢菜」くらいのもんでしょうかね?
温海温泉のあつみカブなどは知っている人はいるかいないくらいでしょうしね。
もっとも野沢菜がカブだというのは大概の方が知らないことでしょうけれどね。
平良カブもそうですが、野沢菜も離れれば離れるほどごく普通のカブなってしまうとのことです。
気象、土味が似ていてもだめなんだそうです。(地の人から伺いました)
野沢菜が成功した秘密はいくつかあるのでしょうが、なんと言っても平良カブと異なり、
連作障害もなく、丈夫で作りやすいことがあったのだと考えられますね。

なんだか農業というのは人間様の思うようにならぬことの方が多いような気がしてきましたね。

「KNコメント」
 「身土不二」といって、そこに住む生物と土は切り離せないもののようです。
水耕栽培には私も興味があり、将来はこの方向に行くのかも知れません。
が、人間様の便利のために都会で土を無くした結果、どうなったでしょう。
弊害が出てき、多くのものを失った気がします。
水耕栽培だと、収穫したあと洗わなくても済むから百姓の手間はかなり省けます。
農業は基本的に自然に逆らうものです。
農業をやっていながら「自然」を口にするのは、私自身後ろめたさを感じます。
「自然卵」といっても、結局管理しているじゃないかといわれればその通りです。
できるだけ自然に学んでいこう、という程度で我慢するしかありません。

2003.2.25 KS カメムシについて (投稿)

 《カメムシ》被害が大きいとの話ですが、天敵はいないのでしょうか?
アブラムシにはてんとう虫というように自然界は何らかの捕食関係になっているような気もするのですが..
人間的感覚で見ればカメムシやゴキブリを好んで捕食する生物というのも考えにくいのですが?
どうなんでしょうね?
九州の生産家の方で、天敵を利用した栽培法をされている方もおられるみたいです。

自然界には人が行っている農園は存在しないわけですし、ある意味、人は無理をしているわけですよね。
当然自然界にはありえない状況をつくり出していて、そこにその植物が大好きな《虫》が沢山集まるわけで、
そうなると困るのがその農園を作った人間で、その集まった虫を何とかする方法を考えることになります。
そこで、手っ取り早いのが農薬と言われるものなのですね。
などど思考すると、人間の存在そのものに色々な?が出てきて仕方がありません。

p.s
手持ちの園芸の本をみても、《カメムシ》、はなはだ困った虫のようですね。

「KNコメント」
  前に、「もず」がカメムシを食べているのを見たことがあります。
「悪そうな」顔をしていて、いい奴だったのですね。
カマキリはナメクジを食っていて、近づくと「わしのえさをとるな」とカマを振り上げて脅してきました。
 先日亡くなった高校の恩師は、「平成の熊楠」と私が命名したのですが、カメムシの権威でもありました。
あの匂いがたまらなく好きだという、変わり者でした。
人間がカメムシを追い詰めたのだと主張しており、対策については聞くことができませんでした。
ゴルフ場など、山林の乱開発が原因らしいです。
 どうしても被害にあいそうなときは、追い払う程度の農薬を木酢に混ぜてかけています。
我々も生活がありますし、他の農家に迷惑をかけるわけにも行かないのです。

2003.02.02 KN 手作り

 昨今は「手作り」という言葉がはやっています。
「工業製品」ではないという意味でしょうが、「手作り」というのは、
自分独自の創意と工夫で作られたものでなければならないのではないでしょうか。
「工業製品」を単に「手」で作っても手間がかかったというだけで、価値はありません。
といっても、はじめは「真似」からスタートしなければならないでしょう。

 ファーストフードへの反省から、スローフードが提唱されています。
「食と水」の大切さは言うまでもありません。
特に「食」は、安全だけではなく、家族の絆を保つ上で大切なものではないかと思います。
お母さんが一所懸命に食事を作っている家庭からは「問題児」は出ないと思うのです。
「食」を捨て、「子育て」を捨てて仕事や遊びにウツツをぬかす家庭からは、健全な子どもは育ちません。
精神を忘れ、物質に走るようになります。
世のお母さんがた、どうかまじめに食事を作ってあげてください。
物やお金よりも子どものほうが大切なのです。
 私は、主に定期契約で野菜や自然卵などをお届けする「ふるさと」のお客様に、
ヨモギ、もち米、渋柿などをそのままお送りし、ヨモギ餅、干し柿を作って頂いています。
掘ったばかりの竹の子をお送りすることもあります。
始末が面倒でしょうが、できるだけ「食」に関心を持って時間をかけて頂きたいと思うのです。
スーパーでは便利な食品が売られていますが、
若いお母さんにこそ「食」への感謝を持っていただきたいものです。

 話変わって。
かつて、大阪に住んでいたころ、いろいろな人が寄付金を集めに来ました。
涙もろい私はだいたい「寄付金」を出していましたが、
その寄付金が、実際はどこに行ったか分からない場合が多いと知りました。
それからは、確実なボランティアグループに寄付することにしていました。
あるとき、ビッコを引きながら階段を上ってきた方が、
「障害者が《手作り》で作ったものですから買ってください」と来ました。
見れば明らかに機械で作ったちゃちなもので、ハンカチ1枚2000円、壁掛けの葉書入れ1枚3000円など、
寄付とはいえ、べらぼうな値段でした。
「申し訳ないが、寄付は決まったところを通じてさせていただいていますので」とお断りすると、
悪態をついたあと、玄関を手荒く閉め、階段を駆け下りていかれました。
確か、足がご不自由だったはずだが…。

 世の中、こんな人ばかりではありませんし、騙すより騙されるほうがいいでしょうが、
「心貧しき人」は悲しいですね。

2003.1.25 TS HPを読んで (投稿)

 はじめまして。名古屋のTSと申します。
 以前に田辺は訪れたことがあって、このホームページに目が止まり、
その充実したページに驚いています。
ご紹介の農業の方法、また具体的な栽培努力、工夫、
またそういった事を細かく公開していこうという姿・・いろいろ感服しました。
あいにくこちらは現在地元で有機野菜の宅配を契約し自分でも野菜は作っているので、
直ぐに注文はできませんが、
梅梅の時期や秋にはミカンをお願いしたいなと思います。

 一口に減農薬と言っても、
なぜどこに「どうしても無くせない散布」があるのか一般の消費者には分からないので、
たいがいは「???」で終わってしまいます。
また無農薬といわれると、自分が見学会や収穫祭などで直接見聞きする
契約農家や自家栽培以外は、確証がないのが難点です。
結局こういうものは作ってらっしゃるかたの気持ちが伝わることが一番重要で、
一番説得力があるなと思っております。
気心が知れてきたり、実際にこうして写真つきで説明されると、
うその入り込む余地はないと思います。
 「これが全部うそなら騙されたほうがまし」とも言るでしょう。

 ところで、自分は40坪ほど無農薬で家庭菜園をしています。
トマトのウイルスとソラマメのアブラムシには勝てませんがあとはまあなんとかなってます。
肥料は畜糞もわずかしか使わずに発酵堆肥で野菜を作っています。
(今年は畜糞をゼロにしたいと思ってます)

 実際やってみて園芸は立体工作だというのが実感で、
根のはる土壌から上空の鳥害防御までの立体的な仕立てが
結構大変だと思っているところです。
 また、有機農法や無農薬農業がもっと普及することをねがっているのですが、
お聞きしたい事がひとつあります。
そちらの山間部で、廃業予定や廃業してしまっているみかんや梅農地、田畑、家屋など
何か就農に結びつきそうな物件情報はありませんでしょうか。
当方50歳ですが、脱サラ就農を希望しております。
 田辺以北で東南海地震の影響の弱そうなところを探してみたいと
思っていますがそんな贅沢が通じますか。
ただいずれにしても有機農産物を作っていくには障害も多そうですね。
しかし「QOL農法」という考えはいいなと思いました。
 
 ではいっそうのご活躍を期待してます。
「KNコメント」
 ご投稿ありがとうございます。 
名古屋は鶴舞公園の近くで四年間暮しました。

 無農薬だ、有機だといっても、8割方「ウソ」ですね。
消費者も9割ほどウソだから、まに受けていたら裏切られます。
「裏切り」とは、無農薬の家庭用でいいとサンプルを確認して15箱ほど買っておきながら、
「こんな汚いもの、進物用として送れない。玄関においておくから引き取りに来い。」とか、
梅の黒星病を腐りと言い張り、値引きを迫るとか、
無農薬米を1年分契約して頂いたので余分に作ると知らぬ顔をするとか、
格安の選外品を承知で買っておきながら、「企業努力が足りない」とか、
梅を絶賛しながらお金を請求してもなしのつぶてとか、
スーパーの野菜のほうが大きくてきれいだとか、
…きりがないし、不快なのでここでやめますが、
HPをご覧になって、納得されたお客様の中にもそんな方が1%くらいおられます。
一般消費者なら、90%くらいは覚悟しなければなりません。
有機無農薬の農家の方のお話では、有機・無農薬と騒いでいるグループでも、
「持って帰って」というと、ほとんどはきれいな農薬入りのものを選択されるそうです。
私は自分の信念で自分のためにやっていますから、
消費者の裏切りによるダメージはかなり少ないのですが、
それでも立ち直るのに苦労することがあります。

 ミカンや梅の完全無農薬は今のところ不可能です。
2、3年は何とかなりますが、4年5年とやっていくと、
樹が枯れてしまいます。今まで何本枯らしたことか。
 カメムシで3トンほどだめになったときは、
信念だけではやっていけないと実感しました。
それからは、「追い払う程度の農薬」をかけ、その旨お客様にお知らせしています。
野菜も、家庭菜園と異なり、契約してお送りしている以上、
失敗は許されません。必要量の少なくとも3倍は作っていますが、
異常気象が続けば5倍程度作っておかねばなりません。
 
 HPで顔を見せている以上、下手なものは販売できません。
お客様のお顔は見えないですが、メールなどのやり取りで、
「人格」を知ることができます。そうなると「だませない」ですね。
もっとも、生産者にも消費者にも厚顔無恥な方はいますが。
私が知り合いの農家に野菜を分けてくれと言いますと、
「ちょっと待ってくれ」と、自家用に作った汚いものを渡してくれます。
農薬などの危険性は分かっていても、一般消費者は汚いものを買ってくれないのです。
 
 結局、いつ、どんな農薬を、何のためにやったかをお客様に正直にお知らせし、
「信頼関係」を築くことが一番大切だと思います。
HP上ではいろいろな方の利害関係を配慮して、控えめに発言していますが、
お得意様へのメールではもっと突っ込んだお話もさせていただいています。
「農作物を売る前に自分を売れ」と考えているのです。
 有機・無農薬といっても、作る人の心が問題ではないでしょうか。
邪心のある方の作物はそれだけのエネルギーしかありません。
 また、私は作物を「作っている」とは考えていません。
それは神の仕事であり、私は植物やニワトリが機嫌よく、
健康に生きるお手伝い・お世話をしているにすぎません。
結果はあとでついてくると考えます。

 お問い合わせの件ですが、
確かに今は農業をやめる人も多く、田畑は余っていて、チャンスです。
が、田畑は今の法律では農家じゃないと買えません。
田舎のほうで、就農者を募集しているところもあるでしょうが、
この近くでは知りません。
リンク集に、JA紀南と南部川村を載せていますので、
お問い合わせください。
 私としては、責任を持ってご紹介というわけには行かないのです。
もっと田舎に行くと、猿、猪、熊、タヌキ、鹿などの害もあります。
これで百姓をやめる人も多いです。
私のところではカラス、タヌキくらいですが、人間様の害も増えてきました。
害虫、害鳥、害獣、害人ですね。
これらも「自然」ですが、百姓は自然、消費者、との戦いです。
世の中を逆手にとって、楽しみながらやる気持ちでなければ挫折します。
私は得意様に支えられてやっと農業をさせていただいています。
 意欲のある方が百姓をやってくれるのはありがたいですが、
困難は覚悟してください。
私など、下の息子2人がまだ大学生なので、経済的には苦労しています。
景気は回復しません。物質文明が行き詰まり、精神文明に向かっています。
新たな考えで生きていくしかないでしょう。

 今は結構忙しいので、文章を整理できず、乱文になりましたこと、お詫び申し上げます。

2001.10.8 YT 無農薬への疑問 (投稿) 

 無農薬で栽培されているのですね。
しかし、無農薬とはいっても、ほとんどの野菜には農薬を数回使用せざるを得ないのではありませんか。
無農薬は、ジャガイモくらいではないですか?
そこらへんが疑問だし、もっと情報が欲しいところです。

私は先日、農水省のHPの、Q&Aコーナーというページを見ました。
そこでは「無農薬の春キャベツでは害虫の被害により全く収穫できません。」
「無農薬のりんごはジュース用にもなりません。」
と、写真つきで紹介されています。100%不可能という主張です。

私は、無農薬栽培といっても、一切何もしない放任園の結果ではないのか。
無農薬でがんばっている人がいるのに、一方的な意見をのせておかしい。
と思い、農水省へメールなどしてしまったのです。
そうしたら、このページは工業会という農薬製作団体が研究機関に
依頼した研究の結果であり、農水省は関係ないそうなのです。

工業会の回答は、「放任園ではない。資料を抜粋しているだけなので、
変更はできない、しない。」 とのことでした。
しかし、農薬使用と農薬不使用という単純な分け方で栽培しており、
他の方法による害虫駆除方法は一切検討されていないので、放任園と言うほかありません。

私は、「無農薬はたいへん手がかかるので、
日本の現在の収穫量を保つためには適量の農薬使用は必要である。」
という一文だけでも入れて欲しいと言ったのですが、だめでした。

無農薬を敵視・無視しているような印象さえ受けます。
私のような人間ひとりが何を言ったところで動くわけないのは分かっていたのですが、
悲しかったです。
と同時に、もしかしたら、無農薬というのも幻想なのかなと思いかけました。
なにしろ、国のページですから。

子供達は、このページを読んで、どう思うのでしょうか。明るいビジョンは見えません。

実際に無農薬に挑戦している方々で、どうか今後も綿密な研究を続けて欲しい。
農薬製作団体を見返せるような画期的な研究・結果をよろしくお願いします。
私はひそかに応援している一人です。

乱文になりましたが、最後まで読んでいただいてありがとうございました。
無農薬への挑戦はとても意義のあることだと思います。応援しています。
「KNコメント」
 応援ありがとうございます。現在の農業は、工業・商業の食い物にされています。
農水省や農協の政策も、農作物を「作らなければ」ごほうびに「アメ玉」をあげようというものです。
「アメ玉」、つまり補助金・補償金をしゃぶっているうちに百姓は自滅するのではないでしょうか。
農水省や農協も、彼らより強い省や団体の圧力に負けているのかもしれません。
が、最終的に犠牲になるのは百姓と消費者です。
もっと体を張ってほしいものです。
 私は有機・無農薬を「目指して」いますが、自然農法原理主義者ではありません。
慣行農法にもそれなりの功績を認めねばなりません。
たとえば、稲作は現在1反あたり10俵が当たり前になっていますが、
農薬のない頃は1反あたり5,6俵が相場であり、昔々は2,3俵だったそうです。
今でも自然農法原理主義者たちは2,3俵以下で、その分かなり高く売っています。
毎日食べるお米にそんなにお金は出せませんね。
もっとも、有害なものにほどお金を出すのが人間で、
それを考えると無農薬農産物など安いものですが。
 野菜によっては双葉のうちに虫に食われてしまい、
何回もまきなおしているうちに「時期はずれ」になってしまった経験もあります。
私は場合によって、最小限の化学肥料と農薬を使うようにしています。
たいていは有機肥料とEMなど農薬以外の消毒液で乗り切りますが。
詳しくは「野菜」のページをご覧下さい。
ミカンの樹は15年くらい経たないと「おいしい」実がなりませんが、
樹齢60年くらいの樹をカミキリムシによって何本も枯らしました。
2年前は「おいしい」と評判だった最低農薬のミカンにカメムシがつき、
3トンほど廃棄処分せざるを得ませんでした。
百姓の使命は「安全な作物」を作るだけでなく、「適正価格で需要に応える」ことも大切です。
完全無農薬にこだわって、国民に適正価格で作物を供給できなかったら、それも問題ですね。
私は実験室や家庭菜園や道楽ではなく、実際の百姓が実行できる道を探っています。
そのためには最小限の農薬や化学肥料も使い、年々それを減らす実験をしているのです。
 理想的な農法はすぐにできるものではありません。
理想に向かって智恵を絞り、努力していく姿勢が大切と思うのです。
無農薬や低農薬などと称している農家の方の8割は「ウソ」だと思っています。
無農薬無農薬と騒いでいる消費者の9割以上も「ウソ」だと思います。
人間、本音と建前は違うものですが、百姓を始めて、それをつくづく感じます。
それぞれにやむをえない事情があることはわかりますが。
いくら農薬や化学肥料を控えても、
空気中のダイオキシンや有害な工業排水や生活廃水を考えると、空しくなります。
生産者も消費者も、少しずつでよいから良い方向に向かっていこうではないか、というのが私の考えです。
 「有機」の認定の動きあリますが、不可能に近いことを要求し、
認定していただくために年間何十万か支払うというもので、何の保証もありません。
私には「有機・無農薬潰し」としか思えません。
 現在、奇形児や脳に障害のある子供が増加していると聞きます。
精神異常、行動異常の子供たちや大人が増えています。
食べ物だけの問題ではないでしょうが、早く手を打たないと大変なことになります。
今は大地震の前触れのような気がします。
 農業や食品のことを真剣に考えてくださる方が増えることを期待します。

2001.8.28 KN  現代人のモラル

 梅の樹の元に「ニラ」を植えていたときのこと。
2,30人の幼稚園児が先生に連れられてお散歩。
「Aちゃん、お花をひとりじめしちゃだめよ。 みんなの分も残しておきなさい。」
見れば隣の家の人が畑に作った花をむしりとっている。
”先生”はみんなにも取らせてあげなさいと、
「わがまま」をたしなめたつもりだろうが、
「よその畑のものを取ってはいけない」という言葉は出てこないのか。
”先生”も畑に入って花を取り、楽しくお散歩を続けていくのを、
私はあっけにとられて見ていた。
注意すれば「怖いオッちゃん」 ということになっていただろう。
 その少し前、きれいな花壇からパンジーを引き抜き、
手に持って「かわいいお花」と小首をかしげている小学生の女の子を見た。
”花を愛する心のやさしい女の子”ということになるのだろうか。
花を見て、「こんなもん、こんなもん」と言いながら抜いて捨てている子が
「普通の子」と言われる時代だから。
 昔の子供たちもよそのミカンや柿を取って食べたと思う。
が、今の子は食べるのではなく、
ぶつけ合いをしたり投げ合いをしたりして「遊び」 に使っている。
柿ドロボウをした小学生を捕まえて学校に連絡したある農家の人は
教頭からこう言われたそうだ。
「学校に言ってこられても困ります。
父兄を呼んで注意しても父兄そのものが理解できず、
かえって厄介なことになるんです。
これからは警察に連絡してください。」
 スーパーの袋を持ってミカンドロボウをしている女子中学生2人を見つけたとき、
父は「オッチャンらこれ作っているんやで。よそのミカン取ったらアカン。
今日は袋一杯分やるから、これからは取りに来るなよ」と諭して返した。
次の日、やはりスーパーの袋を持った小学生が3人ミカンを取っている。
聞くと昨日の中学生の弟たちで、
「あそこのオッちゃんは見つかってもあんまり怒れへんから行ってこい」
と言われたとのこと。
お母ちゃんも袋を2枚くれたそうだ。
「親孝行な子供たち」になるのかもしれない。
 ミカン・柿・イチジク・梅は、自然に樹になっていると思っているのか、
注意してもわからない子供たちが増えてきた。
けげんそうな顔をして人の顔を覗き込む子、
「アホ。メガネ」と言い残して行く子…。どうなっているのか。
 「今の子は…」というつもりはない。
年齢に関係なく、「現代人」の大半がおかしくなっているのではないか。
昔「おかしい」といわれたことが今は 「普通」ということになってしまった。
化学物質による空気汚染・水汚染・食物汚染と全く無関係ではない気がする。

2001.8.15 KN 子孫に残すもの

 「きれいな地球環境を子孫に残そう」、「赤字財政を子孫に残すな」、
「子孫のために食品添加物や環境ホルモンに気をつけなければならない」…。
これらはいずれも正しい。
「子の幸せを願わない親はない」というのは、一部の例外を除いて今も真実である。
が、靖国問題ですったもんだしている昨今、
「国のために」と死んで行った兵士たち、特に二十歳前後で死んだ特攻隊員たちは
現在の「日本」および「日本人」を見てどう思うだろうか、考える。
「こんな日本にするために我々は命をかけたのか」との叫びが聞こえてきそうだ。
だんだんひどくなっていく日本人。
大宅荘一が予言した「一億総白痴化」は現実のものになった。
 「子孫に美田を残すな」といわれる。
一所懸命に「美田」を残した結果が現在の状態だ。
お金・自由・平和は労せずして与えられるとろくなことはない。
が、上の3つは「借金」であって、たとえ「期待できない子孫」であっても、
借金は残してはならないと考える。
ただ、「子の幸せ」を願うより、困難や不幸を乗り越えていく
「たくましさ・智恵」を願い、教育すべきであろう。
人生、必ず困難や不幸が待っているのだから。
 考えてみれば現在の世相は日本人に反省を促す絶好の材料かもしれない。
人間はここまで見せなければ分からない動物であり、
ここまで見せれば「立ち直る」ことに必死になるかもしれない。
今は学校崩壊とか言って、青少年だけが問題のように言われるが、
小手先の「甘い教育改革」をしてみても悪くなるだけである。
子は親を映す鏡。鏡に映った像をいくらいじってみても改善はされない。
「本体」である大人社会を健全なものにしなければ「よき未来」は来ない。
小泉さんには「米百俵」の精神でがんばってもらいたい。
小泉ファンの多くは実は「改革阻止勢力」だろうが。
 子孫が良くなるか悪くなるかは、政府ではなく、
今の大人たち一人一人の手の中にあることを改めて認識すべきである。

2001.8.2 KN 百姓の敵

 今年は自分が作ったスイカを1つも食べることができなかった。
タヌキかカラスに15個やられたあと網をかぶせたが、それでも10個ほどやられ、
残りの15個あまりにコンテナをかぶせた。
安心して畑に行くと「やっぱり」。
カラスがコンテナの穴からつつき、タヌキはコンテナをひっくり返して食べている。
中に、コンテナはそのままでスイカがそっくりなくなっているものも。
「人間様」だ。
近所の人の話では、今年はほとんどのスイカを やられたそうだ。
 百姓の敵は多い。
アブラムシ、アオムシ、夜盗ムシ、ナメクジ、蚊、…ヒヨドリ、
カラス、キジ、スズメ、…タヌキ、サル、イノシシ、クマ、…。
特にサルは頭も良く、手に負えないそうだ。
わが地区にも「ボス争い」に敗れたサルが来たことがある。
幸い、イノシシ、クマにはお目にかかったことがない。
が、彼らにも「生活」がある。
人間が世話をしたとはいえ、自然が、神様が与えてくれた作物だから、
同じ地球に生きている彼らにも 「分け前」は与えなければならない。
問題は「人間様」。
最近はミカン・ビワ・柿・スイカはもとより、ナス・梅まで、
トラックで来てゴッソリ持っ ていくという。
「害虫」ならぬ「害人」が増えている。
「害人」も神様が考えあってこの世に送り出したものだろうが、
農業は屋外で営まれるため、 手の打ちようがない。
加害者役ではなく、被害者役にしていただいたことにむしろ感謝すべきか。

2001.6.9 YF  木酢の危険性について  (投稿)

木酢を使われてるようですが、木酢は木酢液のことですか?
木酢液は木材 を乾溜して作るので、
ホルマリンやフェノールなどの危険といわれている雑多な化学物質が混じっていると聞いています。
もしそうでしたら農薬と同じように散布しないほうが良いのではと思います。
無農薬での栽培は大変と思いますが頑張って下さい。
「KNコメント」
 木酢は備長炭を焼いている炭焼きさんから直接買っています。
ここでは2回蒸留しています。
ホルマリンはわかりませんが、フェノールは含まれており,
人間に有害なものであること,主成分である酢酸も有害であることは存じています。
ただ、これらが含まれているから病害虫に効果があるとも言えます。
私としては,人工合成物であり毒薬である農薬よりは
人間にやさしいのではないかと考えて使っています。
EMにしても、人間に全く無害かといえば, まだわからないのです。
薬用石鹸やクレゾールなども有害といえば有害です。
低農薬や減農薬も有害であることには変わりありませんが,
「少しでもまし」になるようにということでやっています。
 刑事訴訟法では「疑わしきは被告人の利益に」が原則ですが,
農業では「疑わしきは有罪」になります。
農林水産省の「明白かつ危険のときだけ有罪」 というのは納得できないとしても,
「より危険が少ない方を選ぶ」というのは認められても良いのではないかと考えます。
農業は現実の世界です。
農産物が生産されなければ食料の需要に応えられません。
農家も生活していけません。
生活がかかっていなくてもゴキブリや蚊などを殺虫剤で 殺すでしょう。
危険な合成洗剤や特に必要のない家庭用殺菌剤を使うでしょう。
これらとは次元が違うのです。
 他にも農薬ナシで農作物ができるというフレコミでいろいろなものが出ていますが,
これぞという効果のあるものはありませんでした。
効果のあるものはほとんど副作用があると考えて良いでしょう。
排気ガスが出るから,交通事故による死亡者が1万人を超えるからといって,
車そのものをなくせということはできないでしょう。
排気ガスをできるだけ少なくするように,
死亡者ができるだけ減るように工夫・努力する のが人間の知恵です。
 EMや木酢の副作用が明白でない今,
私は収穫の少なくとも2週間前には散布しないようにしています。
また、パイウォーターなどで有害物質 を減少させるようにしています。
 無農薬というのは全く農薬を使わず放置するということではありません。
ある程度の形・きれいさというのは「食べ物」である以上必要でしょう。
消費者がきれいさを求め,農家も生活していかなければならない以上,
現時点ではある程度の妥協は必要ではないでしょうか。
食品がひどくなりすぎた現在,
少しずつでも安全な食品を目指していくという態度が一番大切なのではないか,
その努力をしている人間を 失望・挫折させないように見守って行くことが必要なのではないか。
「五十歩百歩」といいますが,五十歩と百歩では将来大きな差になるのです。
「ゼロ歩」では前に進みません。
 世の中や消費者が今のままでは無農薬農法は報われない大変な努力が必要です。
挫折し,その反動で「農薬派」になったり, 「無気力」になったりする方を見てきました。
経済的に恵まれないのを承知の上でがんばっている人達に「未来」があることを願います。

2001.6.7 AF  「ビワ」ありがとう  (投稿)

 ビワ届きました。摘果も袋かけもしていないので小さくて汚い,とのことでしたが,
太陽が直接当たっていたせいかとてもおいしく,
生まれて初めてビワをたらふく食べました。
スーパーで売っているのは高くて手が出ませんし,
きれいでもおいしくなかったのでここ数年は ビワとご無沙汰でした。
来年もし分けていただけるようでしたらぜひお願いします。
「KNコメント」
 ビワは自信がなく,商品にならないと思い,お得意様にだけメールでご連絡しました。
意外と評判だったので, 来年はホームページにも載せて直販するつもりです。
ただ,量が少ないのですぐに完売になると思います。

2000.12.20 KN  「ふるさと」と「心」について考えること

 12月の「ふるさと」は1年契約のお客様のほか,
「贈り物・お歳暮」にしたいというご注文もあり,20近く発送しました。
12月は野菜が豊富 なので結構入っていると思います。
「ふるさとお試しセット」は3400円、「1年契約」は1月あたり3000円で
送料が1100〜1300円 なので中味は2000円前後となりますが,
烏骨鶏を含む自然卵とモチ米、古代米だけで1800円になりました。
ミカン・キウイなどの果物類 ・10種類ほどの野菜類はほとんど「サービス」ということになります。
家内と2人で1軒あたり約2時間かけ,「心をこめて」荷作りしています。
したがって「儲け」というのはないのですが,
私はむしろ「心」をお届けするのだと考えています。
「心」が通じ,「良かった」というメールやお電話 を下さったときはとても幸せな気分になり,
それだけで満足です。
 が、全く感動されない方もいて,
「自分たちは何をしているんだろう」とむなしくなることもあります。
「心」や「感動」を人に期待するのは間違い だということは分かっているのですが,
私達も「人間」ですからつい心が届くことを期待してしまうのです。
最近は「心を持った人」はもちろん 「心を理解できる人」さえも少なくなったような気がします。
まだまだ自分たちはダメなのだなあと思っているときに相田みつをの詩が目にとまり ました。

 のに

 あんなに世話を
 してやったのに
 ろくなあいさつもない

 あんなに親切に
 してあげたのに
 あんなに一所懸命
 つくしたのに
 のに…
 のに…
 のに…

 <のに>が出たときはぐち
 こっちに<のに>がつくと
 むこうは
 「恩に着せやがって…」
 と 思う

 庭の水仙が咲き始めました
 水仙は人に見せようと思って
 咲くわけじゃないんだなあ
 ただ咲くだけ
 ただひたすら…

 人が見ようが見まいが
 そんなことおかまいなし
 ただ いのちいっぱいに
 自分の花を咲かすだけ
 自分の花を…

 花は ただ咲くんです
 それをとやかく言うのは人間
 ただ ただ ただ…
 それで全部
 それでおしまい
 それっきり

 人間のように
 <のに>なんてぐちは
 ひとつも 言わない
 だから 純粋で
 美しいんです。

 いろいろなことを「グジュグジュ」考えながらこの仕事を続けています。
だって「人間だもの」。
「自分を認めてほしい」という、 悲しいほど深い執着は当分,
あるいは一生捨てられないかもしれません。
「心を持たない人間」より「人に尽くして恩着せがましい人間」の方がまだましか。
あるいはいっそ「心のない人間」の方がスッキリするか。
難しいところです。そのうち「広い心の私」になることを期待しつつ…。

2000.12. ミカン,柿と「ふるさと」の感想メール  (投稿)

 お送りした早生温州ミカン,柿、「ふるさと」についてたくさんの方からメールを頂きました。
一部ご紹介します。

10.22 HY ふるさと受け取りました。ミカンと柿も好評です。
柿は私はまだ食べていませんが、生協でいつも買うものとは全然違うって
家族がびっくりしていました。

10.31 HY 昨日、柿が届きました。
見た目は悪く、どれも固くて甘くなさそうに見えたのですが、
食べてみるとやっぱりおいしいです。
 柿だけでなく、ミカンや人間まで攻撃してくるなんて、憎たらしいカラスです。
後ろから頭を狙って来るって聞いたことがあります。
あの大きなくちばしでつつかれたらと思うとぞっとします。
十分に気をつけて下さい。

11.8 HY 昨日柿が届きました。
昨日の朝最後の1個を食べきったところで、すごいタイミングです。
ありがとうございました。
小さいみかん、おいしいです。
次のみかんとふるさとが楽しみです。
 野菜やみかんがおいしくなる天候が続きますように。

11.9 AF こんばんは。柿が届きました!
ミカンまで沢山入れていただいてありがとうございました。
最初箱の持ち手のところからみかんが見えて、
あれ?っと思って開けてみたら隙間がみかんで埋まっていて
「なんて贅沢ー!!」っと大喜びでした 。
柿はとても大きいですね。
外見はぜんぜん汚いと思いませんが、
ひとつ蟻がついているのがあってビックリしました。
少し硬そうだったのですが
「甘い証拠かな」と思いつつさっそく食べてみたら本当に甘かったです。
味が濃くて美味しいですね。
みかんも中の皮が薄くてとけちゃう感じですね 。
この前のふるさとのよりずっと甘くなってました。
思っていたより沢山入っていたので、実家にもおすそ分けして食べさせて頂きます。
どうもありがとうございました。
振り込みは明日いたしますのでよろしくお願いします。それでは。取り急ぎ御礼まで。

11.14  YM ふるさと受け取りました。お野菜沢山入っていて感激です。
水菜もほうれん草もおいしかったです。
やっぱり新鮮な野菜はいいですね。
元気な野菜に私も元気をわけてもらいました。
これからもよろしくおねがいします。
ps 前回の烏骨鶏の卵初めてこないだ食べました。
味が濃くてビックリ。美味しかったです。遅ればせながら。お礼まで。

11.21 HO ふるさと便でお送りいただいた蜜柑美味しく頂いています。
子供たちにも好評です。
甘いのと、皮が薄くて子袋をとらずに そのまま食べられるのが良いようです。家
庭用で、形はバラバラで良いです。
10kg一箱お送り下さい。宜しくお願い申し上げます。

11.23 SO メイル拝見いたしました。
 そしてただいま品物が到着いたしました。
 早速いただきましたがとてもおいしいです。 ありがとうございました。
 追って振込用紙にてお支払いいたしたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
とりあえずお礼まで。

11.23 RT おミカンともち米届きました。おいしいぃ!!!
もち米も少し余分に入っていませんでしたか?
(お友達と半分こにするので 分けたらたくさんありました。
ミカンはとにかく濃くておいしい!!
きっと食べられたことはないと思いますが、中身が水のようなミカンって あるんですよ。
東京ではそれが当たり前で、高いし心配な農薬もよくわからない・・・。
届いたミカンをたくさん食べて今年の冬は風邪も引かず にいられると思います。
お友達に初山さんのアドレスをおしえてあげました。
独り占めでは申し訳ないので。寒くなりますので、ご自愛ください。
ありがとうございます。

11.23 TH おみかん受け取りました。期待通りとてもおいしかったです。
甘くて,ジューシーで,薄皮がとても柔らかくて・・・。
一度に何個も手が伸びてしまいます。同じものを,
12月中旬にもう一度送っていただくことはできますか?お返事お待ちしています。

11.25 TH 実家や友人と分けたところおいしいと評判でした。
下記のように追加注文したいので宜しくお願いします。

11.26 SO 我が家にも小さな家庭菜園がありますが、
無農薬というのは、とても無理だと経験からわかっております。
楽しみにしておりますのでどうぞよろしくおねがいいたします。

11.26 YH  今日みかんとふるさとが届きました。
やわらかいのを食べてみましたが、甘くておいしいです。
皮の表面ももっと黒い点々 がすごいのかと覚悟していましたが、この程度なら別に気になりません。
 来月はよりおいしくなるとのこと楽しみにしております。

11.26 YN 本日、偶然外出を遅らせたところ、ミカンが届きました。
ありがとうございます。
「ゆうパックでの送付」というわがままに お付き合い頂きどうもすみません。
ところで、非常においしいので追加注文したいのですが、
今回着荷分の振込み用紙でまとめて (つまり追加注文分を先払いで)
支払ってしまってもよろしいでしょうか?

11.26 MN みかん、ありがとうございました。
家族で、たいへんおいしく、いただいています。
外見は、初山さんがおっしゃるほど 気になるようなものではないと、思いました。
食べた印象は「きりりとした透明な味」でした。うーん、美味しいです。

11.27 KH 本日(11/26)、ミカン届きました。
低農薬温州ミカン、最低ジュース用ミカンとても美味しいです。香りもとてもいいです。
本ミカンもすっぱくなく食べられます。皮をむいたあと、ジュースにでもしようかと思っています。

11.27 HO 蜜柑二箱頂きました。
蜜柑をジュースにして飲むことは、勿体無いと言う習性が有りますが、
その分申し訳ない気持ちが加わり、 有り難く頂いています。
もう一つの蜜柑は、美味しいのですが、
ふるさと便でお送り頂いた蜜柑の味とは差が有るように思います。
いろいろ言って申し訳ありません。
これが、産直の楽しみと存じますのでご容赦下さい。
「KNコメント」 ミカンは土地,品種,時期,樹,なっている位置などによりそれぞれ味が違います。
工業製品ではなく自然のものですから「個性を楽しむ」ようにして下さい。

11.27 HO 工業製品を作っていますと、一定の品質と言う観点から抜けきれないようです。
今回は当りだった、去年の10月の蜜柑は 美味しかったが、
今年はいまいちですね、と言うような会話が自然に出てくる方が良いのかもしれませんね。
いろいろ勉強させて頂きありがとう ございました。

11.28 RT こんばんわ。おいしいみかんを食べながらメールを書いています。
先日送っていただいたおミカンがもう底が見えています。
お友達にもあげたら「うーん、うまい!」と言うことで追加です。
10キロを2箱お願いします。
もし20キロの方が送料や手間が簡単であれば そちらでも結構です。よろしくお願いします。

11.28 TH たびたび、申し訳ありませんが
12月初めにお願いした2箱を1箱追加で3箱にしていただけますか?
コクがあっておいしいと、 オーダーが増えてしまいました・・・。宜しくお願いします。

11.29 YM みかん受け取りました。
友達に味見してもらいスーパーのとは雲泥の差があることを知らしめていて、
美味しかったの返事後先 になりました。
という訳で、さっそく追加注文いたしたくメールしました。

11.29 AF こんばんは。いつもメールをありがとうございます。
ミカンありがとうございました。振り込みは一昨日いたしました。
送って頂いた親戚からはどこからも「おいしい〜っ」という連絡が来ました!
みんなパソコンを持っていないので香里農園のHPを見てもらえない のですが、
弟のところはとうとう買う気になったみたいです。
最低農薬だから傷み易いだろうとそれだけが心配でしたが、
なるべく傷まないように 市販の野菜保存袋を使うことにしました。
味は濃くて本当に甘いと思います。小さいのも大きいのも味が良いですね。
ありがとうございました。
さて、別のメールで頂いていたもち米を5kgとジュース用のミカン最低農薬700円10kg
を注文しますのでよろしくお願いします。
2箱以上だと 送料が安くなるのであれば、ふるさとと一緒に送ってください。
ジュース用をお風呂に入れる場合の質問ですが、
「輪切りにして」というのは、 1cm幅くらいの輪切りにするんですか?
「乾燥」は天日干しで数時間くらいすれば良いでしょうか?教えてください。
それでは、どうぞよろしく お願いいたします。
「KNコメント」 摘果ミカンのような小さいものは1cm程度に輪切りにして
乾燥するまで干してください。
雨に当てないように。私も今年失敗しました。
お風呂に入れる分量は「適当に」としか言えません。
大きなミカンはそのままお風呂に入れてください。
皮の内側に良い成分がありますので,皮をむいたほうが良いでしょう。
皮の裏でこするとお肌すべすべになります。
最低農薬のミカンは食べたあと, 皮を干して乾燥させればお風呂用に使えます。

12.3 AF それとミカンの使い方も。
お風呂で実を食べるなんて思い付きませんでしたが、結構楽しそうなのでさっそくやってみようかなっと。
おミカンは皮の裏の部分が肌にいいんですね。
寒くなっていよいよ肌が乾燥してきたので(もともと乾燥肌でしたが年々ひどくなるのでちょっと心配)、
ミカン風呂は安心して使えるし(市販の温泉の素は化学薬品の宝庫だって聞くし)、
食べるだけじゃなく皮も利用できて本当に有難いです。
それでは。風邪の時はあまり無理しないでくださいね!お大事に。

12.4 NK 早速送って頂き有り難うございます。
実家の方からも到着の一方を頂きました。皆喜んでおります。
味の方も満足しているそうです。
12/2〜2/3の休みを利用して田舎の方に行く用事がありました。
そこでも今回のみかんは大好評でした。
少しは親孝行が出来た様な気がします。 お体を大切に頑張って下さい。

12.6 NS  みかん、届きました。黒っぽくなっているものでも、美味しいです。
風邪をひいている弟も、「これは美味しい」と言って いただいています。
ありがとうございました。す
みません、場違いな質問かもしれないのですが、ひとつ、お伺いしてよろしいでしょうか。
弟が、 「みかんの皮はお風呂に使用すると肌にシミができる」と言っているのですが、
そんな話もあるのでしょうか。もし何かご存じでしたら、 お教えいただけたらと思います。
「KNコメント」 私も家族もお風呂で使っていますが問題はありませんでした。
他のお客様からもそういう話は聞きません。
人間は個体差が大きいですから,あるいはミカンに弱い肌の方もおられるかもしれませんが,
多分「農薬」のせいではないかと思います。
農薬は皮の部分に一番たまるはずですから。
私はお風呂用としては「最低農薬」のものしかお勧めしていません。
「低農薬」は黒点病対策に濃度を普通の 半分以下にして2回だけ農薬をかけており、
薄い防腐剤もかけていますので,皮を使うのは危険と考えています。

12.7 NS お風呂で使って問題がありそうなのは、やはり、農薬が関係するようですね。
スーパーで売られているきれいな野菜のほとんどに、
どんなに農薬が使われているか、不安になります。
「そんなこと言っていたら、食べるものがなくなるよ」と母などは言いますが、
私は食べ物は自分 で作るか、信頼できる人から直接購入したいと思っています。
初山様のように、ご自身の考え方をもっていらっしゃって、それを実行され、
良心的に収穫物を分けて下さる方もいらっしゃることは本当にありがたいと思っております。
有機認証の制度も、日本の実情に合っておらず、
第三者から認証してもらったと言っても、
ずっとその機関に認証料を払わなければならないなど農家の負担が大きく、
100%の信頼がおける わけではないと聞きますし。どうぞ、今後ともよろしくお願いいたします。

12.10 IO 低農薬のものと最低農薬のもの2種類送っていただきました。
どちらも甘いだけでなく「深み」というか「コク」があると思います。
今まで食べてきたミカンと全然違いました。
前にお送り頂いた梅もすごかったけれど,ミカンも大満足です。
私自身は最低農薬の方が数段上かなと いう気がしますが,これは農薬の多少によるものでしょうか。
「KNコメント」 肥料の他、農薬によっても味が違ってくるという話も聞きますが,
私のミカンの場合はどちらも 同じように有機肥料を使っていますし,
農薬も味に差が出るほど使っていませんから、結局土地と樹齢によるものと思っています。
最低農薬の畑は一日中太陽の当たる一等地にあり,樹齢も60年を越えているようです。
低農薬の畑は特に評判の土地というわけではなく 樹齢も30年くらいです。
有機肥料をやりすぎて土地が肥えると味が落ちるとも言われていますが,
長い目で見た樹の健康のためには 有機肥料を十分に供給することが大切と思っています。
樹に水を与えず「ストレス」状態を作るとおいしくなるとも言われますが,それも反対です。
確かに雨の少ない年のほうが味は良いのですが,自然にまかせるのが良いと考えます。
今のままで十分味が出ており,いろいろなテクニックを使って これ以上「おいしく」する必要もないでしょう。
樹が気分良く生活できれば結果はついてきます。
ニワトリも同じで,ストレスなく健康であれば 良い卵を産んでくれます。
それで十分ではないですか。

12.11 SY A様からミカンを送っていただいた者です。
中に入っていたパンフレットにアドレスが書いてあったのでメールさせていただき ました。
私はミカンがあまり好きではなく,10kg送って頂いても食べきれないと思っていました。
進物にしては汚いミカンだと思いながら 食べてみると今までに食べたこともないようなおいしさで,
一気に10個食べてしまいました。こんなミカンもあるのですね。
「最低農薬」とありましたが,それにしたら「きれいな」ミカンです。
食べてみたら表面の「汚さ」など全く気になりません。
よろしかったら12月20日ごろあと10kgお送り願えませんでしょうか。
防腐剤をかけていないのも嬉しいです。
物は腐るのがあたり前ですから,多少腐ってもかまいません。

12.11 HY ふるさと届きました。スーパーでは見かけない野菜など、
ぎっしり詰まっていて、毎月の楽しみになっています。

12.11 MM 「ふるさと」お試しセットありがとうございました。
本当にいろいろなものが入っていてビックリしました。
まだ食べていませんが野菜もみずみずしくておいしくないはずがないと思います。
それから、水仙には感動しました。 和歌山ではもう咲いているのですね。
こんな気配りまでして頂いて心が伝わります。嬉しくなりました。取り急ぎお礼まで。

12.12 HO ふるさと便ありがとうございました。
家内が心がこもっていると喜んでいました。蜜柑が美味しかったです。
農作物の奥の深さを感じています。甘いだけと言うのは良くないですね。
パセリは、根の部分を植えておきました。これも楽しみです。
ありがとうございました。
心のこもった部分は、奥様の分担の所が大分有ると存じます。宜しくお伝え下さい。

2000.8.19 KN 有機・無農薬農家の問題点  

 テレビなどで「自然農法」に取り組んでいる農家の取材があったとき,
近所の農家の方が「イイ顔」をしないというか,無視しているように見える時 がある。
有機・無農薬農家が,その努力にもかかわらず,
必ずしも世間に受け入れられていないのはなぜか。
「自分はいいことをしているんだ」という 傲慢さが顔と態度に表れているのではないか。
まわりに田んぼや民家があるときは,有機・無農薬は結構お隣に迷惑をかける。
有機物の「におい」, 農薬をかけないために病気や害虫の「巣」になる,
雑草の種を撒き散らすなど。

一応対策はしているが完全ではなく,苦々しい思いをさせているのでは ないか。
努力して勉強のできる学生がそれ故に傲慢になりやすく、人から敬遠されるのと似ている。
むしろ、成績はともかく馬車馬のようにガリ勉している(つもり)の学生に似ていると言うべきか。

 自然農法や有機・無農薬に取り組んでいる人達の中には
「天上天下唯我独尊」的な頭の固い人もいる。
かえって慣行農法の方のほうが謙虚である場合 が多い。
消費者の方も同じで,「無農薬,無農薬」と言っている人に「手前勝手」な面を見ることが多い。
化学肥料は絶対に使うな,農薬は1滴たりとも 使うな,
しかも見栄えがよく,おいしく,安いものを提供せよ,とないものねだりをする。
それなら自分で作ってみたらどうか。
お金を出さず「もらう」 ことだけ考えている人も見てきた。
趣味の家庭菜園でしか実現できないことを一般の農家に要求することはできない。
農家はそれで収入を得なければ ならないのだ。
農家の使命は単に「安全で健康的な」農作物を作ることだけでなく,
「必要なものを十分に供給すること」も大切だ。
 何事も「極端」は避けるべきで,「原理主義者」は世間から受け入れられず,
その中に矛盾を抱えることになる。
慣行農法を完全に否定するのではなく,
理想とする農業に少しでも近づける努力をすることが大切なのではないかと考える。
全体として少しでも進歩があればそれを「良し」としなければ,
安全な農作物を作ろうと思っている農家をも潰すことになる。
完全無農薬を要求すると完全無農薬と称して農薬入りの農作物を買わされることになる。

 今までの経験で、「無農薬」を叫んでいる農家・消費者の8割は「ウソ」の気がします。
「無農薬で儲けよう」と思っている人,「無農薬なんだから安く 買ってやろう」と思っている人。
実際にいるのです。自分の作った米を無農薬だといって市価の2,3倍の値段を吹っかけ,
人の作ったものは農薬代 がかかっていないんでしょうと言って値切る人が。
有機・無農薬はお金儲けや自己満足のためにするものではありません。
それが「当たり前」で 「自然」だからこそ取り組んでいるのではないですか。
かと言って,農家が犠牲になるのは正しい姿ではありません。
適正価格は頂かないと「長続き」 しません。
商業や工業の「クイモノ」にされない,健全な農業を目指したいものです。

2000.6.26 HF 梅,来年もよろしく  (投稿)

 先週、梅を買いました千葉県に住んでいますFです。
20日に梅が届きました。梅を見て母と2人で感激してしまいました。
とっても良い梅で、去年までは近くのスーパーで買っていた母が、す
ごく喜んでくれて、来年も香里農園さんにお願いして梅を売ってもらいたいと 言っていました。
頼んだ私もすごく嬉しかったです。私もはじめて梅干作りに参加しました。
梅の香りがよくてスーパーで売っているものよりもずっとずっと大きくて
もう早く梅干が食べたいと思いました。
家に来ているパートのかた二人と母、3人で梅を頼んでいたようで、
3人から私にお礼の返事をメールで出しておいてほしいと先週から頼まれて いたのですが
、1週間もたってしまいました。
パートのおばさんが友達にも嬉しくて梅を自慢して見せたそうです。
そのお友達も梅をみて、「来年お願いする時に私も一緒に頼んでもらいたい」と言っていたそうで、
良い梅を送って頂き本当にありがとうござ いました。
長くなってしまいましたが、来年も梅を頼みたいので宜しくお願いします。
本当にありがとうございました。

2000.6.24 KK ふるさと届きました  (投稿)

 先ほど待ちに待ったふるさとが届きました。
届いたそばから玄関先にて座り込んで開封。。。ごっそりの卵やお野菜たちに大感激!(*^。^*)
娘もやってきて、あれもこれも手に取り「おいしそーねぇ(^-^)」
 びわの葉っぱを沢山ありがとうございます。早速洗って焼酎に漬けたいと思います。
6個パックの端のほうに入っていた赤玉の卵が1つ割れてしまっていましたが、あとは無事届きました。
割れた卵はこれから作るチャーハンに入れちゃうかなって思ってます(笑)
 烏骨鶏のタマゴって初めて見たんですが、どんな食べ方がオススメなのでしょうか?
普通のタマゴと同じように調理するものですか? それとももっと別な方法があるのかしら?
 今月入っていたもので、主人が食べられないものは、キュウリとインゲンでした。
これはコドモとお昼に頂きたいと思ってます。
うれしい荷物をありがとうございました(^-^)
では早速お昼ご飯にしてきます。。。((o(^-^)o))ワクワク
<後日談 2000.6.26>
 先ほどふるさとの代金3300円を振り込ませていただいたのでご確認ください。
と。。。ごちそうさまでした(^人^)
実は大きなきゅうり3本を見たとき。。。
「えぇ!コドモと2人で食べきれるかなぁ?お義母さんにもあげようかなぁ?」と思ったのです。
実際スーパーで売っている2本入りの小さなキュウリでも食べきれたことがなかったものですから。
が!食べ初めてびっくりw(゜o゜)w ふぅわりといい香りがして、美味しかったです!!
あっという間に大きなキュウリ1本がなくなり、コドモもカリカリと相当な量を食べ、
野菜室をあけて「ちょーだい!」と言いにくるほど。。。 あっという間になくなりました(笑)
あ、烏骨鶏は昨晩ちゃんとお裾分けしました。ウチも今晩ユデタマゴにする予定です。
 びわの葉も、「早く漬けてね」とびわの葉の声(?)に誘われるがままに、
洗ってきざんで漬けて。。。
いい香りにつつまれて夢中になっている うちに終わったときには3時間が経過していました。
びわの葉の香りに包まれていると、気分も優しくなれるようで虫が食べたであろう
葉っぱを洗いつつ「きっと美味しかったんだろうなぁ〜(^-^)」 とほほえましい気分にもなったのでした。
 それから!にんにくを剥いていたらアリさんが出てきたんですよ!
クールで運ばれてきて、クール便だから冷蔵庫のほうがいいだろうと
野菜室に1日入れられていたのにもかかわらず元気でした。。。ので外に 逃がしてあげました(笑)
 もうどれもこれも楽しく美味しく頂くことができ、本当によかったです。
ウチの生活にも合うし、主人や子供にも美味しいものを食べさせてあげたいので、
これからも是非お願いしたいと思います。
おまかせの年間契約ということでお願いします。
 タマゴの件は「割れていたときにはご連絡ください」とあったので、
割れやすい状況の特定などに使うのかしら?と思いご連絡させて いただいただけですので。。。
私も誰も責めるつもりもありませんのでご安心ください。
 長くなりましたが、美味しいものを沢山ありがとうございました(^-^)
また来月も楽しみにしています。改めてご馳走様でした。
「KNコメント」 烏骨鶏の卵はゆで卵・卵焼き・ご飯かけなど,簡単な食べ方の方が「違い」が分かります。
ビワは,「葉」と「種」が健康食品として注目されています。
卵の「割れ」は一番気になるところです。
普通,10個入り2パックをお届けするのですが 今回は卵が足りず,10個入りと6個入りになりました。
6個入りはパックが柔らかいので,ヒビが入ったようですが,
早めに火を通して お召し上がりください。長くおくと「細菌」が入ります。
5,6個分はサービスになっていますので,その分の「割れ」や「ヒビ」はご容赦願います。

2000.6.14 CN 梅届きました  (投稿)

 昨日、梅届きました。時間指定もして頂き、帰宅後すぐ受け取る事が出来、助かりました。
思っていたより粒が大きく、びっくりしました。
夫婦2人で1年分と思い、15キロ注文したのですが、
あまり大きいので個数が足りるかどうか心配になって思わず数えてしまいました(笑)。
300個位はあったようなので大丈夫だと思います。
最低農薬Bの方を注文しましたが、自宅用ですのであの程度なら傷や黒星も全く気になりません。
へたをはずしている時に、1個だけ、へたの横から中に虫が食い込んでいるものがありました。
農薬を使っていない証拠ですね。むしろ安心します。
早速、昨日のうちに全部漬け込みました。出来上がりが楽しみです。
 有機栽培や無農薬などの野菜などは、そうでないものより値段が高いのが普通です。
それに低農薬の梅などは探そうと思っても見つかりません。
それなのに、店頭で市販されている普通の梅より格段に安い価格で提供して頂き、嬉しい限りです。
来年も是非よろしくお願い致します。
極力農薬を使わないようにこだわってのお仕事は大変だと思いますが、お体に気をつけて頑張って下さい。
「KNコメント」 この他,お客様から「粒が大きい」「思ったよりはるかにきれい」
「最低農薬でここまで作れるのかと 感動した」「新鮮で水上がりが良い」
「こんな梅,お店では売っていない」との声がありました。
他方,「重さが足りなかった」とのご意見もありましたが,
これは取ってすぐに送るので,水分が蒸発するためです。
ウチの梅は大きく,「梅用」な箱には入らないので,「ミカン用」の箱を使い,
箱一杯になる まで余分に入れていますが,
それでも雨の日に取ったものは扇風機をかけても十分乾いていなかったのでしょう。
「目減り」については今後の課題です。

2000.6.13 KN 殺生 

 私はニワトリのヒナを年に約100羽ずつ購入し、
若い鶏のほうが卵にエネルギーがあると思われるので,1年半産ませて処分する。
普通は1年間産ませて処分するが,私は餌と水を良くしているし、
毎日は産ませないようにしているので半年くらいは長くしてもよいと思っている。
「廃鶏」は人にあげたりもするが,自分でさばくこともある。
市販の「ブロイラー」は食べる気がしないし,
内臓を見ることによってニワトリの健康状態 を調べることができるからである。
よそのニワトリとは内臓の状態や匂いが異なり,無農薬野菜やパイウォーターの影響だと思っている。

 ところが、「ニワトリをつぶすのは殺生だ」と家内にも言われる。
確かに「命」を奪うのは気持ちのよいものではない。
しかし、人間は動植物の命 あるいはエネルギーを自分のエネルギーとして生きていくように、
だからこそ感謝の心を持って謙虚に立派に行動せよというのが神様の「おぼしめし」 ではないか。
神仏は「無益な殺生」を禁じているのであって,
苦痛を与えて殺したり,「殺した」動植物を無駄にすることが問題なのだと思う。

 私は何でも残さず食べるようにしているので、残るは「苦痛を与えないこと」である。
直接心臓から「血」を抜けばいいのではないかと思い, 知り合いの獣医に相談した。
彼は注射針を何回も心臓めがけて刺したがうまく行かなかった。
見ていると「鶏」は「知らん顔」をしている。
「痛くないのか」と獣医に聞くと,「ニワトリにも神経はあるが,ごく弱い」とのこと。
食べられるために生まれてきている動物の「死の痛み」を少しでも 和らげてやろうという,
神様の「計らい」か。
魚なども,口の周りには神経がないという。
そうでなければ魚を釣ったとき,あんなに引くことは出来ない だろう。
人間なら,「やめてくれ!」と泣き叫ぶに違いない。

 そうと分かれば少しは気が楽になる。
できるだけ苦痛や恐怖心を与えない方法を考えた。
特に,「怖い」という恐怖心は肉に「マイナスのエネルギー」 として残ると考えている。
できるだけ速く「意識」を失わせ,「血」を出させるために、試行錯誤の末,
逆さ吊りにし,剪定用の太枝切りで首の後を 切ることにした。
これなら苦しむのは数十秒程度である。
もっと苦痛を与えない方法があれば,誰か教えて欲しい。

 「ニワトリを殺すなんて」という非難が来るかも知れないが,
私はニワトリをつぶすことによって,2つのことを学んだ

  1つは、よそのニワトリと今の自分のニワトリの内臓を比べることにより,
「食べ物と水」がいかに大切かが分かったこと。
よそのニワトリは臭いし 内臓に脂肪がまきついている。
人間の内臓も同じだろう。「正しい食と水」で内臓をきれいにすれば健康になれるはずだ。

  2つ目は,食べ物に感謝し,無駄なく残さず食べてあげなければ
命やエネルギーを提供した動植物に申し訳ないということ。
最近は「頂きます」 「ご馳走様」さえ言わない人が多いのではないか。
お母さんが一所懸命に料理をしなくなったのも原因の1つだろうが。
感謝の心できちんと食べない ことが「殺生」なのではないか。
「まずい」「もういや」といって食べ残すことが「殺生」であると思う。

 以前テレビで,カンボジヤかビルマあたりを日本人の子供たちが訪問し,
地元の人たちが「ブタ」をご馳走しようと殺していた。
それを見た 日本人の子供たちが「かわいそう」というのに対し,
地元の人は「人間は動物の命を奪って生きている。
君たちはこれを食べているのだ。 食べるためには殺さなければならない。
その現実から逃げてはいけない。ちゃんと見ていろ。」というようなことを言っていた。
「人間は残酷なことをして生きている存在だ」ということから目をそらし,
きれいごとを言ってはいけない。
現実を直視することにより, 食べ物に対する感謝の気持ち,謙虚さが出てくると思う。
アヒルを無理やり太らせ,「脂肪肝」という病気にして「フォアグラ」を食べるなんて,
殺生の極致であろう。
菜食主義者はその罪から逃れていると思うかもしれない。
が、野菜だって魂があり,切られるときは「痛い」と感じるようだ。
「キャベツ」は隣の「キャベツ」が切られるときも反応するという。

2000.6.11 YM 自然農法と消費者 (投稿)

  自然農法を30年来続け止めてしまった方の話は残念ながら納得して読んでしまいました。
このような事にあまり詳しいわけではない私ですが,
日本の農業を取り巻く状況は不自由な環境
にあるように感じます。
(農協の問題、厚生省は簡単に遺伝子組み替え作物を認可してしまうし、
国は国民の健康を本気で考える気はないようです。)
 生産性と経済性を満たしながらできるだけ安全な作物を作る事の難しさは
消費者である私達に
は簡単に感じ取れない事実だと思います。
それだけに私達はそのような作物を葉っぱ一枚、
根っこの先まで
無駄なく調理して,いただくようにしたいと思います。

 この世界はすべて
お蔭様で成り立っていると思います。
私達がこうして健康でいられるのもどなたか見ず知らずの
方のお陰であります。
最近は本当にそのように感じられます。
 
良い作物は何より食べていて味が違います。
大根の葉など茹でて塩を振るだけでも甘くて辛くて
香りがあって。
経験して初めてそれを捨ててしまう愚かさを知ります。

  あらゆる物が散乱している中で私たち消費者は何が本当に良い物なのか
自身の価値観で選択して
ゆかなければなりません。
 
どうぞご自身の理念にそったお仕事を続けられますように,
私達はその作物を無駄なく
いただかせてもらいます。
陰ながら応援させていただきます
B
「KNコメント」応援ありがとうございます。「お陰様」というのは「陰で我々を支え,
見守ってくれて
いる方」という意味ですね
おそらくは「神」、 あるいは「両親・友人・隣人・先祖・守護霊」かもしれません。
私たちの「命」を支えてくれているという意味では動物,農作物といった「食べ物」も・BR> 「お陰様」であって,彼らの「命」をささげて我々人間を支えてくれていることを思えば,
感謝の心を持って無駄なく頂き,彼らに恥じない人間に ならなければならないと思います。
また、農業者は彼らのエネルギーを奪うようなことをしてはならないのです。

2000.6.09 KM 自然農法と消費者 (投稿)

 私も健康維持のために「勉強」する機会がありまして、家庭用洗剤なんかも選別配慮に 心がけてはいますが、
奥さんたちはバーゲンでの大安売りにはどうしてもつられてしまうようです。
これは女性たちの精神衛生上やむを得ないことだな、 と思っています。

ま、少しでも環境などに心がけてくれれば、それで良いのだ、と今では甘くなりました。
身近な家族の理解もなかなか難しいので、他人様を指導するのは至難の技ですね。
でもなかには賛同する方も必ずいるようですので、コツコツとやるしかありません。
「KNコメント」
この方は電子機器の会社をやっておられますが,環境や健康に興味を 持たれ,HPを作っています。

2000.6.06 KK 最低農薬の梅を見て (投稿)

 ワサの梅を見にあそびがてらやってきました。
見てびっくり!最低農薬でもあんなにきれいな梅ができるんですねぇ。
初山さんご一家の苦労と努力の賜物ですね。
スーパーなどではとてもお目にかかれないようなずっしりとした外観に見惚れてしまいました(#^.^#)
 母もヘタを取るのに「その辺で売ってるようなのじゃ簡単にポロポロとれてくるけど、
これはさすがに手摘みだけあって しっかりしてるわねぇ」と言っておりました。

その後、酢と氷砂糖に漬けたのですが、吸収(?)の早さにこれまた驚き\(◎o◎)/。I
いつもなら丸1日以上経たないとならない状態に小一時間でなってしまったのです。
「やっぱり鮮度もモノも違うのかねぇ」と絶賛しておりました。
  母は梅酢をつけるので最低農薬がどんな感じかわからなかったのもあり(スミマセン)、
できるだけきれいな梅がいいとのことで、 進物用を注文したのですが、
私は梅ジュースと梅肉エキスにする予定ですので、
無選別で充分だと思ったのです。<初山さんのご意見を参考に(^-^)

実物を見たら、梅肉エキスにしてしまうにはもったいないほどのいい梅でしたので、
追加注文をお願いして正解だったようです(笑)。

  こんなにいい梅が正当に評価されないというのは本当に悲しいことですね(・_・、)。
ものすごく手をかけて育てているのが伝わってくるので、本来市場より高値であっていいものだと思いますが、
家計を考えると高くては買えないので、とてもありがたいのですが(^-^)。

ご近所でしたら迷わずお店に通いつめていたことでしょう。。。近くはないのが残念です。
  青梅の感動を早くお伝えしたくてメールしました。スペースの関係もありノートパソコンなので実家まで持参です。
梅も、ふるさと宅急便もますます期待して首をなが〜くしてお待ちしています。
これからますます暑くなり大変になる季節だと思いますが、がんばってくださいね。
本当にいい梅を送って頂きありがとうございましたm(._.)m ペコ。
「KNコメント」梅をご注文頂いた若奥様です。 実家のお母様にお送りした「最低農薬青梅」を見ての感想をお送り頂きました。

2000.6.02 AF ホームページを見て (投稿)

栽培の過程や農薬の種類・使用回数・使用の影響などについて詳しく書かれていて、
大変勉強になると共に困難な作業を安全の為に 続けているということに心から感銘を受けました。
購入した梅は大切に美味しく食べようと思いました。
大変な作業だと思いますが頑張って続けていって欲しいと思いました。

2000.5.29 CN がんばってください (投稿)

毎年梅干を漬けていて、なるべく農薬を使っていないものをと思い、インターネットで探してやっとこちらを見つけました。
こちらの農園の無農薬へのこだわりは頭が下がります。
お書きになっていたように、 直販が多くなってもっと無農薬に近いものが出来ればいいですね。
頑張って下さいね。 自宅用なので沢山は注文出来ませんが、来年もこちらで注文したいと思います。

2000.2.20 MH 有機無農薬栽培について考えること  (投稿)

 香里農園のホームページを読みました。ウメミカン卵から、パイウオーターまでボリュームのある内容で、
読むのに時間がかかってしまいましたが、 有機無農薬栽培について、仕事柄いろいろと考えてしまいました。
 ウメミカンで有機肥料だけを使う肥培管理は、NPKの成分量がわかりませんが、
葉色や樹勢をみながら、できると思います。
ただ、 ミカンの場合やる時期を間違えれば品質が低下するので、少し難しいと思います。
  バーク堆肥や牛糞堆肥を多く施すのは、土づくりの基本ですし、
除草剤を使わず、草を刈ることにより、有機物の補給にもつながります。
しかし、農薬を減らすことはとても難しいことだと思います。
以下のことを考えました。
  @農薬散布に代わる他の方法が少ない。
  A消費者にどこまで理解してもらえるのか。
  B収量品質が低下しても、価格でどこまで収益が補えるのか。
  C減農薬で妥協するのか、無農薬であえていくのか。

 @の方法で、ゴマダラカミキリの捕殺。防風ネット防風垣でかいよう病を防ぐ。
風の強い園ではかいよう病に抵抗性のある品種を植える。
フェロモン剤のスカシバコンを使う。マシン油でダニを殺す。ネットで園地を囲い、鳥を防ぐ。
黄色灯でカメムシを避ける。間伐を行い、 風通しをよくして、病気の発生を抑える。
等があげられますが、農薬散布に比べてどうしても効果が劣ってしまいます。
技術的に他の方法がないのが、 無農薬栽培の難しいところだと思います。
でも、そのような努力をしていることをホームページでもっとアピールしても良いのではと思いますが。

 Aについて、ほとんどの消費者が見栄えを優先すると思いますが、
少数派の健康安全志向の消費者だけをターゲットにして販売すればいいと思います。
少数派の消費者に、どこまで理解してもらうかだと思います。
おそらく、スカシバコンやマシン油を農薬だと思っているので、
誤解せずに正しく 現状を理解してくれるといいのですが。

 Bですが、品質がどの程度まで落ちても商品として成り立つのか。
またそれをいくらであれば買ってもらえるのか。商売する上で重要です。

 C減農薬であれば品質的に何とかなるので、売れると思いますが、無農薬は本当に難しいです。
自分が、買い物するときは、国産か外国産かは 見ますが、
国産であれば、値段と見栄えでどうしても買ってしまいます。
もし、農薬履歴がわかるのであれば、
収穫に近い時期や収穫後に散布して いるかどうかチェックしたいです。
一応、最近の農薬は分解が早いものしか登録しませんので、
適切な方法で、収穫に遠い時期にやっているものは、 大きな問題はないと思います。
農薬は、必要悪のようなもので、無農薬では食糧が十分に供給できない現実があります。
収量確保のための散布は 仕方がない面も理解しますが、見栄えのための散布は賛同しかねます。

 有機栽培について自分が思うことをうだうだと書きつらねましたが、軽く流して下さい。
農業をやっていくには体が資本です。 健康に気をつけて下さい。

[KNコメント] この人は農業試験場勤務の方です。貴重なご意見ありがとうございました。
私のHPは長すぎると「評判」で,それをお読みくださる方には本当に申し訳ないと思うとともに,感謝しております。
でも、「おまけ」は別として、 それ以外のところは全て読んでくださる方でなければ有機・無農薬を理解し,
ご賛同頂けないのではないかと思います。
私は譲れないところには信念を 持ってやっているつもりですが,
「何が何でも有機・無農薬を貫き通す」という「かたくなさ」は持っていません。
食糧を供給するというのが百姓の 第一の任務です。
その中で,いかに健康に良い農作物を提供するかがテーマであって,
作物や樹木がなくなる場合は必要最小限の農薬は使います。
「大きさ,きれいさ」などの「見栄え」には農薬・化学肥料などを使わないので,
その点を理解してくださいと言っているだけです。
政治を良くするのも悪くするのも国民次第,農産物を良くするのも悪くするのも消費者次第,
ということを考えていただくために, 長いHPを作っているのです。

2000.2.5 TK さよなら自然農法 (投稿)

 私も30年近く自然農法でがんばってきた。
自然農法や有機・無農薬農法でがんばっている人には敬意を表するし,
水を差すつもりはないが, 「世の中そんなに甘くない」と言いたい。
私はいい種,いい肥料を買い,設備にも金をかけてきた。
「自然農法でこんな野菜ができるんだ」と, 農協や市場の人,消費者に農作物を食べてもらった。
しかし,「ウマイ」とは言っても実際には買ってくれなかった。
朝5時から夜11時ごろまで 働いても,生活は苦しかった。
自然農法のグループにも入り,作物を出荷したが,大根の長さや太さまで指定され,
規格に合わないものは捨てるか 人にあげるしかなかった。
大根なんか引いてみないと分からないではないか。
見た目も言われるし,牛乳・卵・砂糖など,そのグループの商品も強制的 に買わされた。
確かにいいものだったが高かった。
結局出費の方が多く,「クイモノ」にされていたと思う。
百姓をやったことのない人間を信用した のが間違いだった。
 私は時期が早かったのかもしれないが,人間はそんなに変わるものではない。
自然農法や有機・無農薬農法が本当に認められる時代は来ないと思う。
ずいぶん無駄な努力をしたと反省している。
環境だ何だと言っている連中が,自分の収入を減らしてもがんばれるか疑問だ。
そんな奴はいない。 今は除草剤から農薬からやっている。
肥料も化学肥料の安いので十分だ。
おかげで収入が増え,生活も楽になった。
苦労して売り先を考えることも なくなった。
何でものの分からない赤の他人の為に自分や家族が犠牲にならなければならないのか。
自分が食べる物だけきちんと作ればいいのでは ないか。
農作物は「商品」だから,売れる物を作って,
その金で家族を幸せにすることを考えた方がよっぽど利口だ。
自己満足だけの生活から開放 されてせいせいしている。
 趣味や道楽ならいいが,自然農法や有機・無農薬農法は結局は裏切られることになる。
裏切られて腹が立つなら早く目を覚ました方がいいよと 忠告しておく。
[KNコメント] ご忠告ありがとうございます。あなたの言われることはよく分かります。
専業農家で自然農法や 有機・無農薬農法に取り組むのは危険でしょう。
でも、私は「道楽」ないし「運動」と考えてやっていますので,
もうしばらくはがんばってみようと 思います。
頼みは消費者の意識改革で,これがなければ「一人負け」になってしまいます。
TKさんは時期が早すぎたのかもしれませんが,
人間というものは昔から余り進歩しておらず,これからも期待できないかもしれません。
世の中の進歩が著しい今,「現状維持」では「退化」する ことになります。
TKさんのようにまじめに取り組んでおられた方を挫折に追いこんだ「世間」を情けなく思います。

1999.10.22 KN 心と顔

 「人は心だ,顔じゃない」と言われます。
しかし、外から見えるのは顔だけだから,結局は顔で判断することになります。
「40過ぎたら自分の顔に 責任を持て」は、顔が醜いと言われていたリンカーンが
40までの顔は親の責任だが,40過ぎれば「心,知性,教養」などが顔に現れるから
そこからの顔は自分の責任だという意味で言ったものだそうです。
心は顔に現れるが,そこを見抜ける人が少ないのも事実です。
たいていは顔を見ても「男前だ,美人だ,かわいい」ということしか分かりません。
人の顔を見て心が読み取れるように,自分の顔を見て「今日は いい顔をしている」
と感じられるように、なりたいものです。
 食べ物も同じです。
見て,食べて,「きれいだ,大きい,おいしい」だけではなく,
「安全だ,エネルギーを持っている」ということが分かる ようになりたいものです。
そういう「目」を持った人だけが「いい人」と付き合え,
「いい食べ物」を食べることができるのです。
現在は「甘くて柔らかいもの」を「おいしい」と感じるようですが,
「酸っぱいもの,辛いもの,苦いもの,固いもの」にもそれなりの「おいしさ」 があるのです。
人間もやさしくて甘い言葉をかけてくれる人が「いい人」ではなく,
厳しくて頑固な人の中にも「いい人」はいるのです。
「人を見る目」,「ものを見る目」,「本物を見る目」を養う努力をしていきたいものです。

1999.9.27 KN うまい話といい話

 世の中に,「いい話」はあるが「うまい話」はない。
「化学肥料をやめて有機肥料にするとおいしい野菜ができるよ」,
「鶏を放し飼い にしていい水・空気と野菜をたっぷりやるとおいしい卵ができるよ」、
「一生懸命働いてその範囲でお金を使えばお金に困らないよ」は, 「いい話」であって,事実。
しかし、「これを使うと植物はどんどん育ち,実が限界を超えてたくさんなり,
病害虫もなくなって農薬 がいらなくなるよ」,「この株や先物取引に投資すれば
絶対にお金が儲かるよ」は,「うまい話」であってウソ。
要するに努力・工夫を 伴って効果が出るのが「いい話」,
努力・工夫なしでも効果が出るというのが「うまい話」。
 人間というのは勝手なもので,都合の良い,楽なものを信じたがる。
「普通」では満足せず,何度でもだまされる。
普通より少し でも良ければいいじゃないか。
農業においても,「画期的な成果」を争う人がいる。
私は5年以上EMを使い,その良さは認めているが, しょせんは有効「微生物」であって,
EMをまくだけで「魔法の薬」のように収穫が飛躍的に多くなり,
病害虫が無くなり,動物や植物が 元気になる,というものではない。
他との相乗効果によって良い結果が生まれるのであって,
妄信的にEMを持ち上げるのはEMにとっても 不幸だと思う。
「いい話」が「うまい話」になっている。
「安全でおいしい作物が作れる」それだけで十分ではないか。
 消費者の方にお願いしたいのは,「無農薬とは,消毒もしないで放っておくこと」,
「××を使えば労せずして立派な作物がたくさんできる」,
などとは考えないでいただきたいということです。
有機・無農薬は理想的な農法ですが,経済的に非常に危険な賭けであり,
並大抵の労力ではないのです。
家庭菜園を楽しむのとは次元が違います。
「有機・無農薬でなければ」と言いながら「きれいで, 大きいもの」を選び、
ポケット市で「スーパーより安いから買う」という消費者。
農薬散布に失敗しただけなのに「虫に食われているから,
病気が来ているから無農薬で安心だ」と言って売っている農家。
鶏の水にEMを入れただけで「EM卵」、
化学肥料に籾殻を少し入れただけで 「有機入り肥料」というのはやめて欲しい。
要するにその人の「信頼性」の問題であって,
「いい信頼関係」を結ばなければ「いい物」は育たないという気がします。

1999.9.26 KN 空気と水の汚染

 30数年前の子供の頃,川にはアユ・うなぎなどの魚がいっぱいあった。
溝にはシジミがあり,田植えの頃には子ブナがあふれていた。
海には魚がたくさん泳ぎ,小学生の私にも簡単な仕掛けで好物の「アイゴ」などが釣れた。
魚は「磯」の匂いがした。
空気は澄み, 車や単車や発動機のにおいが「文明」のにおいとして心地よくさえあった。
夜空には星が「星の数」ほどあった。

 20年前,お世話になった会社を辞め,ここ田辺に帰ってきたとき,汚染が進み,
環境がずいぶん変わっていたにもかかわらず, 都会育ちの家内は「きれいで良い所だ」と感激した。
 現在,川は水泳禁止になり,アユなどほとんど見かけなくなった。
魚やエビの大量死も時々ある。
魚をとっても食べる気がしない。
川原の石はなくなり, 背の高い草が茂って川に下りることもできない。
ここ数十年でこれだけ急変したのだから,今後どこまで行くのか予想もつかない。
そのうち,水も飲めず,空気も吸えない時代が来るのではないか。

 溝は家庭排水などで都会の水路と大差なくなった。
白いヌルヌルがぼろぎれのようにゆらめき,缶やビンが捨てられ,
ヘドロが たまっている。
こんな水を使って健康な米が作れるのだろうか。
田植えのときには川や池から水を入れますが,その溝を通るのです。

 海には海藻が少なくなり,魚も釣れなくなった。
釣り上げた魚は磯の匂いではなく「アミエビ」の匂い。
中には奇形のものまである。
釣り場にはビニール・食べ物・餌・缶・ビン・糸・針などのほか,
乾電池まで捨ててある。
PCB汚染は北極や南極にまで広がっている という

 私も車に乗るからえらそうに言えないが,
排気ガスやゴミの焼却で有毒ガスをまきちらし,
星の数ほどあった星は数えられるほど しか見られない。
時々大阪に出るが,あの息もできないくらいの高速道路の排気ガスは何だ。
加えて煙突から出る煙。
ドンヨリドヨドヨしていて、ここで生きていける人はよほど丈夫なんだなあと思う。・BR>
 「地球にやさしい」というけれど,本当は「人にやさしい」というべきではないか。
地球はもともと人が住める環境ではなかった。
地球は人が住むことを期待していなかったのかも知れない。
酸素を出す微生物によって地球は「汚染」され,
その結果「人間ども」が 異常発生したのであって,
人から見てどんなに地球が汚染されようが地球自体は痛くも痒くもないのだ。
人が自分の首を絞めるような 行為を続けるということは,
人が人間を存在価値のないものと認めていることにならないか。

 存在価値のある人間,未来に生きる人間の運命を
現在の一部の人間が決めてはならないし,決めさせてはならない。
少なくとも 「空気・水・土」を汚す人間を許してはならないし,
一人一人が汚さないように気をつけなければならないと思う。

1999.9.25 KN  かしこい消費者

 「かしこい消費者」って何だろう。
「良い物をより安く買いたい」のは誰しも同じですが、
それで生活している生産者やお店の ことを考えたことがあるでしょうか。
相手の生活を犠牲にした消費活動は長続きしません。
赤字を出すことができない以上, その対策をしなければなりません。
工業においてもそうですが、
農業においてもある程度のコストダウンはできてもそれ以上 となると無理が出てきます。
そこで「ニセモノ」が出て来たり、
有害な製品や産物が出てきてそのツケを自分と自分の子孫が払う ことになるのです。

 何事にも「適正価格」というものがあります。
たとえば10個56円や78円の卵などありえないのです。
1日1個産むとしてもえさ代は 2、3円内に押さえなければなりません。
野菜など与えられず、管理費を安くするためにケージ飼いにせざるを 得ません。
ケージ飼いの鶏の顔を見たことがありますか。
目がウツロで常に鳴いて(泣いて?)おり,
私にはストレスがたまって いるように見えて仕方ありません。
その鶏が産んでいるかどうかすぐ分かり、
産まなければ「処分」されるのです。
死の恐怖と 直面しながら毎日を暮らしている彼女らのストレスは卵に蓄積され、
そのマイナスのエネルギーを人間が食べることになります。
いくら「いいもの」を食べさせて「〜卵」といっても、
ケージ飼いで運動させていなければ「健康な卵」とは言えないと考えます。
ニワトリは本来,穀物,草,虫,腐葉土を食べ,海藻や海の魚を食べないのです。

  餌と電気の照明で1日2個以上産ませるという話も聞いたことがあります。
1年後,彼女らは「パサパサ」になります。
人間はここまでやっても良いのでしょうか。
「卵は物価の優等生」などといっている場合ではないのです。
40年前、 卵は貴重品で1個10円で買っていました。
今の100円程度でしょうか。
世の中は進んでいますが、それでも1個4,50円 くらいが妥当な線でしょう。
近所の,いつも卵を買ってくれる農家のおばさんが言いました。
「ベンツに乗り,いい服を着て 安い卵をあさっている主婦を見るとぞっとする。
ワシラはボロを着てもいい卵やいい野菜を食べたい」。

 私には養鶏業の知り合いもいます。
彼らもそれで良いと思っているわけではありません。
できれば健康な卵を提供したいのです 。
販売店の値切りや消費者の無茶な要求にこたえるためにやむを得ず「工業卵」にしているのです。
消費者側からすれば「そうはいっても 食費にお金をかけられない」ということでしょう。
卵を「安い食材」と考えて「たらふく」食べるのではなく,
「良い卵をありがたく」 食べるように考えを変えましょう。
私が言いたいのは、消費者が見かけや経済性ではなく,
「自分や家族の体」に入れるものの安全性や エネルギーを重視して欲しいということです。
「見る目のある女だけがおいしい思いをする」のです。

 以上,卵について書きましたが,ほかの食品についても同じです。
ひどい「食品」が世に出回り,そちらのほうが売れています。

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