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有機・低農薬の野菜・果物・自然卵の詰め合わせ宅配便
  2015年で新規受付を終了しました。


ふるさと宅配便(野菜・果物・自然卵の詰め合わせ宅配便)

内容

上のように野菜,自然卵、季節に応じて「カキ,ビワ,ミカン類,地元の海産物類,
切干大根,梅干,梅肉エキス」などを詰め合わせます。

回数

月1回から2回を原則とする。4グループに分け、毎週月曜日に発送。

価格

お試し1ヶ月、年間予約(12回分)、半年間予約(6回分)があります。
価格は「ご注文」のページ。北海道・沖縄地方は送料の関係で若干アップ。

支払い

1回ずつのお試しは代引(コレクト)になります。
年間・半年間契約のときは初回に全額支払っていただきます。
ご希望の方には、私どもの判断で分割払いの方法もあります。

[注意] *内容については毎月ご意見をうかがうようにします。
     *年間予約の場合,お気に召さなければ解約できます。
      その場合,それまでの分をお試し代金で計算し,差額を返金します。
     *当初は混乱もあるかと思いますが,改善していきたいと思います。
     *農園の規模や時間的なことから,40名程度しかお分けできません。
      それを越えた場合はおことわりすることがあります。そうなればありがたいのですが。

お願い

 「ふるさと宅配便」はこちらで作物を選んでお送りするため,考え方の違うすべての方にご満足頂けるとは限りません。 正直言って不安が残ります。特に妻は日ごろ消費者の皆様と直接接して実情を知っているだけに,不安が大きいようです。 そこで、私たちの考え方にご賛同され,ご理解していただける方だけに限らせて頂きます。私たちは「いいもの」を作ること だけにエネルギーを使いたいのです。積極的なご意見には謙虚に耳を傾けますが,「ケチ」をつけたいだけの方はご遠慮願います。 ずいぶん生意気な言い方ですが,有機・無農薬農作物が日ごろどんな目に会い,挫折していく農家が多いかをご賢察願えればと 思います。

 「ふるさと」に入れる農作物は、野菜、果物、自然卵です。それぞれのページに写真がありますから、左の目次をクリックしてご確認下さい。

**野菜**

 野菜と料理

**果物**

 ミカン
 梅
 その他の果物

**自然卵**

 自然卵

 「いい野菜」を作っても売れなければ何もなりません。自然農法や有機・無農薬で野菜を作っている人たちの共通の悩みです。やむなく腐らせているのが現実で,生産者は「日の目」を見ません。我々が「いい野菜」といっても,世間の評価は違います。世間では品評会で賞をもらうような,「大きく,きれいな」野菜が評価されます。味や安全性は二の次だということをはじめの数年いやというほど思い知らされました。早い話、「安いから」売れているだけだということも思い知らされました。「おいしくて,安全で,きれいで,大きくて,格安の野菜」なら買うというわけです。

 自然農法や有機・無農薬農産物の市場は狭いものです。そこで、直販店(ポケット市)のほか、《ふるさと宅配便》を考えました。もちろんすぐに軌道に乗るとは考えておらず、だんだんに「ファン」が増えてくれればと思っていました。増えたり減ったり、打ちのめされたり励まされたり喜んだりしながらここまでやってきました。まだまだ至らないところもありますが、お客様の声に謙虚に耳を傾け、改善していくつもりです。ただ、《消費者のニーズ》に振り回されることは避けたいと思います。消費者の無知とわがままがここまで《食》を悪くしてきた一因でもあるのです。料理人の言葉にも左右されてきました。百姓も食っていかなければならず、迎合はやむを得ないことかもしれませんが、誇りを持って生きて行きたいものです。。

 なお、自家製の野菜のほか,同じく有機・無農薬野菜に取り組んでおられる老夫婦(失礼。超熟年夫婦でした。)など、仲間のものを入れるときがあります。この超熟年夫婦は老後の楽しみとして野菜作りを楽しんでいますが,やはり売り先がなく,私どもが販売に協力させて頂いています。見かえりとして余った野菜をニワトリ用にもらっています。「高齢化社会・福祉」が叫ばれています。が,実際は「年寄りや福祉でどれだけ儲けるか」を考えているだけの場合が多いのではないでしょうか。「生きがい」や社会の役に立っているという「満足感・自己実現」を満たしてあげることが大切と思います。

 「ふるさと宅配便」ははじめ,ミカン・梅を買って頂くお得意様へのサービスとして年間3万円ではじめました。しかし、考えてみると送料と箱代だけで年間16000円程度かかり、「クール」にするともっとかかります。これではかなり赤字になるので若干値上げさせて頂きました。野菜で「儲ける」ことは考えておらず、「心」が伝わればと思って始めたものですが、「赤字」では長続きしないのです。

「ふるさと」の詰め合わせ例

 年間のサンプルが出揃うまで、1年お待ち下さい。

 「ふるさと」には自然卵(標準10個),季節の野菜・果物(入れられない月もあります)が入ります。季節により多かったり少なかったりしますが,だいたい一定の「お値打ち」になるようにし、1年を通じて「勘定」が合うようにしています。 夏場は「クール」でお送りします。標準は10kg箱です。
2008年2月発送分 (冬野菜は大きいので、15kg箱を使いました)

自然卵、サトイモ、金時ニンジン、チンゲンサイ、
白菜、八朔、フキノトウ、キヌサヤ、菜花
聖護院大根、ブロッコリー、キャベツ、小松菜
2008年4月発送分 

自然卵、チンゲンサイ、セロリ、ネギ、ホウレンソウ、小松菜
フキ、キヌサヤ、スナック、新玉ねぎ、イタドリ、タケノコ、夏みかん
2008年5月発送分 

自然卵、チンゲンサイ、下仁田ネギ、ニンニクの芽
フキ、ウスイ、スナック、玉ねぎ、新ジャガイモ、ソラマメ
ふだん菜、小松菜、水菜、清見
2008年6月発送分 

自然卵、玉ねぎ、赤玉ねぎ、ジャガイモ、ニンジン間引き菜
ふだん菜、水菜、大根菜、コスレタス、キュウリ、枝豆
スペアミント、オーデコロンミント、ビワ
2008年7月発送分

自然卵、玉ねぎ、カボチャ、モロヘイヤ、ツルムラサキ、キュウリ
オカヒジキ、賀茂ナス、ニンニク、オクラ、紅オクラ、トマト、ピーマン
ナス、バレンシャオレンジ
2008年10月発送分

自然卵(卵不足で6個)、新米、ネギ、水菜、小松菜、サトイモ
サツマイモ、ホウレンソウ、冬瓜、チンゲンサイ、柿、
極早生ミカン
2008年12月発送分(冬野菜は大きいので、15kg箱を使いました)

自然卵、大根、ホウレンソウ、ネギ、壬生菜、金時ニンジン、菜花
サトイモ、シュンギク、小松菜、水菜、高菜、キヌサヤ、北京大根
温州みかん、キウイ

ふるさとミニ詰め合わせ例

 年間のサンプルが出揃うまで、1年お待ち下さい。

 新婚さん、お子様が独立されたご夫婦など、少人数の家庭では「ふるさと」だと多すぎるとのご指摘がありました。そこで品数と量を少なめにした「ミニ版」を作ってみました。自然卵は標準6個です。標準は5kg箱です。
2008年3月発送分 (冬野菜は大きいので、7.5kg箱を使いました)

 自然卵、金時ニンジン、白菜、八朔、フキノトウ、
キヌサヤ、菜花、サトイモ、ブロッコリー、小松菜
(右手前はキンカンの枝)
2008年4月発送分 

自然卵、ネギ、ホウレンソウ、
キヌサヤ、スナック、新玉ねぎ、イタドリ、タケノコ、夏みかん
2008年5月発送分 

自然卵、ニンニクの芽
フキ、ウスイ、スナック、玉ねぎ、ソラマメ
小松菜、水菜、清見
2008年6月発送分 

自然卵、玉ねぎ、赤玉ねぎ、ジャガイモ、
ふだん菜、水菜、大根菜、キュウリ、ビワ
2008年10月発送分(野菜が大きいので、7.5kg箱を使いました)

自然卵、新米、水菜、小松菜、サトイモ
サツマイモ、ホウレンソウ、冬瓜、チンゲンサイ、柿、
極早生ミカン
2008年12月発送分(冬野菜は大きいので、7.5kg箱を使いました)

自然卵、大根、ホウレンソウ、金時ニンジン、シュンギク、小松菜、
水菜、高菜、キヌサヤ、温州みかん、キウイ


野菜  有機・無農薬野菜専用の田です。普段は草ぼうぼうですが,年2回は整地してきれいになります。家庭菜園に毛の生えた程度ですが,キャベツ,白菜,ブロッコリ,大根,ほうれん草,水菜,ワケギ,玉ねぎ,タカナ、ニンニク、レタス、チンゲンサイ、ソラマメ、ネギ、小松菜、カイワレ(大根菜)、ケール,カブラ,にんじん…と、いろいろな野菜を作っています。
 この田以外にも,かぼちゃ,モロヘイヤ,とうもろこし,サトイモ,トマト,キュウリ,ピーマン,スイカ,オクラ,エンドウ,絹さや,各種ハーブ,瓜,マクワ瓜,サツマイモ,紫イモ,大豆,枝豆などを、別の畑で作っています。
 自分でも十分把握できず,「収穫」を忘れることもあります。
 特に,大根,ほうれん草,玉ねぎ,かぼちゃ,とうもろこし,サツマイモは「絶品」と言われていますが,その「秘密」は私にも分かりません。いろいろな要素が互いに効果を高めているのだと思います。
 悩みはせっかく作った野菜が,ほめられるだけで「買ってくれない」こと。自然農法の野菜は「市場」が狭いのです。今は「ふるさと宅配便」とお得意様への配達で「売れて」いますが,時間給で考えると200円から300円あればいい方です。無農薬の場合は「種代」も出ないことがあります。もっとも大切なものが「赤字」,もっとも人間に害悪を与えるものが「ボロ儲け」という,変な世の中です。

 下の写真は上の田んぼを反対方向から写したもので,苗の植えつけと種まきをしているところです。種をまくとカラスやハトがすぐに飛んできてつつき始めます。
  

ビニールトンネルとべたがけ (2003.1)

 野菜畑です。去年は12月中旬まで暖かく、野菜が早くできすぎたのと、別の田んぼの野菜がほとんど虫にやられたのとで、「ふるさと」に入れる野菜が乏しくなりました。有機無農薬は「コワイ」のです。今から種まきをするには寒すぎるので、ビニールトンネルとべたがけを使いました。
 ビニールトンネルの本格的なのは初めてで、うまく行くかどうか心配でしたが、案の定失敗。支柱が少なく、風でめくれてしまったのと、ミカン取りに忙しくて水をやる暇がなかったのが原因。こまめに面倒を見ることを怠ってはならない。

 真中は「ソラマメ」を植えて、笹で霜よけをしています。右下はシソを刈り取っておいたもの。こぼれ種で発芽させようとしています。雑草を防ぐために今は枝を残していますが、3月ごろには取り去って、太陽を当てます。

シソ (2003.5)

 シソは種をまいて世話をすると発芽しにくい。「こぼれ種」の方がうまくいく。上の写真の結果がこれ。3月ごろ芽が出たころに枝を取り除くと、見事に成長した。これからは「この手」で行く。第1陣を10日ほど前に植え替えし、第2陣は田植えが済んでから植え替えする予定。シソには天敵が多いので、無農薬で育てるときは注文の3倍以上植えておかなければならない。

 ヤーコン、自然薯、とっくり芋の保存 (2009.4)

 数年間、ヤーコンの保存、山芋(自然薯)の種芋の保存に悩んでいた。
いずれもそのままではシワシワになるし、囲うとカビが来る。
ヤーコンは作っている農家がここら辺にいないし、自然薯も少ない。
ベテランの農家のアドバイスも受けながら試行錯誤してきた。
さつまいも、サトイモの経験はあまり役に立たない。

 上の写真は日当たりの良い廊下に並べたもので、奥から、ヤーコン、とっくり芋、自然薯、カビの来た自然薯を殺菌して隔離したものの順である。撮影のため、一部外に出している。ヤーコンは4/14現在まだまだ十分使える。

 下の写真は、石垣が弱くてあまりモノを作れない畑で、アスパラの続きにとっくり芋を植えたところ。向こうに自然薯を続いて植える。自然薯の残りとヤーコンは別の畑に植える予定。

 試行錯誤の末、2014年にやっと我が家に合った保存法を見つけることが出来たので報告する。
【山芋の保存法】
 山芋は収穫後土を掃除して2,3日干す。来年の種にするものは鍬傷に石灰を塗る。食べるときは首の部分をこぶし大だけ残し、そこにも石灰を塗る。種用はこぶし前後のものにし、小さいものは残さない。カビの伝染を防ぐため、新聞紙にくるんで段ボールか発泡スチロールの箱に入れ、毛布か布団でくるむ。発泡スチロールの場合はフタを少しずらして呼吸しやすくする。時々天気の良い暖かい日に取り出して天日干しと、腐りの確認をする。カビや腐りは包丁で切って石灰を塗っておく。

【ヤーコンの保存法】
 ヤーコンは11月から12月初めにかけて収獲し、糖尿病には掘りたてが効果的、保存するほど甘みが出る、という話だった。どうしても半年くらいはもたせたかった。実験ではどうあがいても4月まで。まあ、3月中旬まではもつので、それまで段ボールにもみ殻を入れて保存し、順番にドライヤーコンにしていく。皮を剥いでスライスしたものはヨーグルトをかけて食べる。皮をドライにしたものは煎じて飲む。葉っぱは蒸してから焙煎茶にし、冷蔵庫に入れれば数年持つ。糖尿に効果があるほか、便秘が改善されると喜んでもらっている。ただし、自分でヤーコンを作るという人や製品を買ってくれる人は少数。ヤーコンを取り入れてから10年余り、まだまだ商売にならない。 

おいしさの秘密(何よりも健康・安全第一に考えて作っています)

 百姓の使命は「健康な野菜」を供給することだと思います。しかし、まじめに作れば作るほど赤字が増えるのが現実です。また、残念なことに,「いい野菜」を作っても「味」のわからない人たちが増えています。「野菜作りは年寄り仕事」と言って,農家は現金収入の多い梅や果物,花の栽培などに走り,野菜はおろか米さえも作らない時代になりました。これで日本人の健康はどうなるのでしょうか。エネルギーのない,死んだ野菜が出まわっている今日,農家が「いい野菜」を作って生活できる環境が望まれます。
 自然農法をやっておられる方から,「同じように作っているのになぜお宅のはおいしくて,立派なのができるのか」とよく聞かれます。私も4年前までは失敗の連続でした。「世間の笑い者」から脱した今も,自分でも何が「おいしさ」の原因かわかりません。いろいろなことをやっており、相互作用で良い物ができるのだと考えています。ここに,自分なりに苦労してたどり着いた「秘密」を公開します。農家の方,家庭菜園を作っておられる方のご参考になればと思い、未熟を承知で書きました。ご意見もお寄せ頂ければ幸いです。 

野菜作りの基本方針

除草剤などの農薬は極力使わない

1.青虫・夜盗虫にやられた失敗例


 2.カラスにやられたスイカ


3.野菜の温室


4.びっくり芋

 
 農薬は「毒」であり,マイナスのエネルギーだから極力使わないのが原則。私は犬の散歩の途中,キャベツなどについた「青虫」を手でつぶしています。一般の農家には無理でしょうが,家庭菜園ならできますね。
 海藻エキスも紹介していただき,今実験中です。「アブラムシ」には効きましたが,EM5や木酢なども入れたので,どれによる効果か分からないし,高くつくのが欠点です。間に花を植える手もあるようです。やむを得ず農薬をかけたときは1週間後,EM希釈液やパイウォーターで薬害を抑えるようにしています。

 写真1は「レース」になったキャベツ。「レースのカーテン」は売れますが「レースキャベツ」は売れません。ここまで育てても青虫や夜盗虫にやられて「水の泡」になるのです。無農薬栽培にはこんな危険性があり、無事に育った野菜たちは大事に食べてほしいものです。左下の枯れた雑草は除草剤によるものではありません。バーナーで焼いて雑草とその種と虫どもを退治するようにしています。

 写真2はカラスにやられたスイカ。これは「黒スイカ」といって、特に味のよいものです。今年(2001年)はスイカを6本植えたのですが、苗の頃ナメクジか夜盗虫に1本やられ、残り5本もカラス・タヌキ・キジなどにやられました。15個被害を受けた段階でネットを張りましたが、ネットも破られました。そこでコンテナをかぶせたのですが、カラスはコンテナの隙間からつつき、タヌキはコンテナをひっくり返して食べていました。コンテナがそのままになっているところはスイカがそっくりなくなっていました。「人間様」です。病害虫、鳥、野生動物のほかに、人間様もいるのですからたまりません。「害人」ですね。「害人」はビワ・ミカン・カキの他、梅・ナス・トマトまで情け容赦なく持っていきます。トラックで持っていく者もいるのです。人間が育てたものとはいえ、病害虫、鳥、野生動物もこの世に同居しているのですから彼らには「分け前」を与えなければならないでしょう。しかし、作物を作る能力を持つ人間様は許せません。これからますますこんな「害人」が増えてくると思います。今年は1個も自分のスイカが食べられず、悔しさのあまり写真を5,6枚撮りました。これはそのうちの1枚です。

 写真3は発芽させるための温室。ショーケースの廃物利用です。朝日が当たるように、東を向いています。野菜の発芽時には虫や鳥の攻撃を受けますので、畑に種をまいたときは最低限の農薬に頼らざるを得ないこともあります。できるだけ農薬を使わないで済むようにと考えたのがこれです。虫が上がって来れないように水を入れた器にショーケースの足を入れる予定。発育期間を早くすれば、虫の害も少なくできるはずです。問題があれば改善すればいいのであって、とにかくいろいろなことを試してみるのが大切と思うのです。
 これはすぐに失敗が判明しました。温度が上がった状態でケースに入れたので、発芽せず、カビが来てシソは全滅しました。ときどき換気が必要なのでしょうか。初歩的なミスですね。素人は恐い。

 写真4は忙しくて掘り遅れたサツマイモ。1つのツルに写真の大きな4つがついていました。一番大きなのは2.5kg。1リットルの果実酒や下の「普通サイズの芋」と比べてみてください。
 ちなみに、お店の芋はきれいですが、うちの芋には虫が食った穴が開いています。肥料感覚で土に撒く農薬は、実は普通に上からかける農薬より始末が悪いといえます。根から植物に吸収され、《虫が命の危険を感じる農作物》になるのです。「私も無農薬です」と、粒を撒いている農家、それを信じる消費者。《ホルモン剤」》は未知の部分が多く、もっと恐いと思いますが、私の取り越し苦労であれば幸いです。世代交代の短いサルなら10年くらいで結果が出ますが、人間は百年以上経ってから結果が出るのではないでしょうか。

EM・パイウォーターの活用


 EMは「水やり」のときにパイウオーターで希釈してまきます。EMぼかしも種まきの前に土に埋めます。有効な微生物を増やすためです。収穫したものはパイウォーターで洗います。

EMぼかしのカビ (2007.12)

 EMぼかしは、EM菌、糖蜜、ヌカ、オガコ(木材ののこぎり屑)、籾殻などを混ぜて作る。主に田畑に撒いたり生ゴミ処理に使うが、これをニワトリに食わせると卵のコレステロールが減るらしい。10kg程度ずつビニール袋に詰め、倉庫に寝かせておくと、時々ねずみにやられる。好物が入っている上に甘い良い香りがするからだろうが、今年はちょっと目に余った。50袋ほど棚に入れておいたのが、9割近く穴をあけられ、そのうち半分に赤カビ、黒カビ、青カビが生えている。写真の左は大きな穴が2つあけられている。右はアオカビ、赤カビが生え、袋の上には大量の《糞》。ねずみが逃げるという忌避剤を入れてみた。
 白カビ以外で異臭がするものは捨てなければならない。あの労力は何だったのか。ねずみに怒っても仕方ないが、ねずみ、蚊、ブト(ハエの小さい奴で、人の目の前をしつこく意味もなく飛び回る)のような人間が最近増えているのを思い出して収まりがつかなくなる、度量の狭い私です。
 いずれにせよ、ビニール袋に入れるのは労力も多いし、ねずみなどの害を受ける。ねずみを増やす手助けをしている面もある。
 他の、効率的で被害のない方法を検討しなければなるまい。

 ということで、まず30リットルの漬物桶を5個買ってきた。これは手軽で便利だが、ホームセンターで1個約900円。ちと高い。そこで水が漏れる600リットルのもらいものの消毒用タンクを修理して使うことにした。新聞紙を敷き詰めた上に中蓋を置き、上蓋をビニールで巻いて空気が入らないようにしているが、これほどの大きさのもので実験したことがないので、2,3ヶ月様子を見る。

有機肥料は安全なものを

 有機肥料と言っても,有機物が少量で,ほとんどが化学肥料という場合があります。また、家畜に食べさせた添加物や薬剤を含むものもあります。私はミカン以外は自宅で飼っているニワトリの鶏糞を利用しています。生ゴミや野菜くずをEM処理したものや剪定した枝の炭も利用します。安心できる有機肥料が手に入らないときはEM処理されるのが良いでしょう。

雑草の積極利用

 私の畑は雑草が茂っているのが特徴です。時間がないこともありますが,「神様は無駄なものを作らない」の原則を信じており,雑草も必要があってこの世に出てきていると思います。雑草があるのが「自然」であり,いろいろな微生物が寄り集まって,野菜を立派に育ててくれるのです。人間も,いろいろな人間に囲まれた方がたくましく,立派に育つだろうと神様が配慮されたのです。温室で純粋に育てられた人間は問題が多く,生きても行けません。作物が「優勢」である限り,雑草はそのままにしておいた方がいいと思います。
 1998年は忙しくて雑草優勢になり,失敗でした。世間の感覚からすれば「大失敗」です。

しきわら・紙マルチの利用


 それでも,雑草が作物に与えた栄養を吸ったり,作業を妨げたりすることはあります。私は野菜の間に鶏糞をまき,稲わらをかぶせ,土をのせています。「土は裸を好まない」といいます。稲わらがないときは野菜くずや,排気ガスのかかっていない雑草をかぶせます。玉ねぎなどは紙マルチを使うこともあります。ビニールマルチは化学製品ですが、除草剤や遺伝子組み換えよりは明らかに安全ですから、さつまいもなどに使うようになりました。うちで使うくらいのビニールマルチなら、害鳥のオドシ・田んぼの水漏れ対策、などで処理できます。もはや若くはない年齢になってきたので、草むしり、草刈りがかなりの負担に。手を抜けるところは手を抜いて、時間と体を有効活用しなければなりません。

 写真 (2007.11)

《上》 玉ねぎの苗が入ったので、定植する。草対策に、ほとんどはビニールマルチを敷くが、うちは紙マルチ。破れやすく高いが、廃棄処理をしなくて良い分だけ楽。一昨年は風で紙が破れた。去年は生ゴミを埋めたため、狸や犬に散々破られた。今年は生ゴミを早めに入れて土に返し、土をマルチの周りに置くようにした。

《下》 早生のブロッコリ。もう赤ん坊の頭近くの大きさになっている。隣の白菜は何度も虫にやられて植え直しを繰り返したが、あきらめたら3分の1くらいが大きくなってきた。人間《あきらめ》も肝心。

 仕事の途中、小学生の女の子が2人、「小1の妹が小6の男子に追いかけられているから助けて」と来た。男の子はかなり異常な目つきの、見るからに《ストーカー》。家内、息子、私の3人で1時間仕事を中断してかくまい、車で家まで送っていった。が、1軒の親はまるで無関心。「何で逃げんかった? 泣くな!」

 ありがとうございましたもない。男の子が中学生以上だったら、こちらが殺されることもある。何をするか分からない人間、訳の分からない親、…えらい世の中になったもんだ。

慣行農法の取り入れ

 農家の方はもちろん,家庭菜園を経験された方も,理想的な有機・無農薬では野菜ができないことを知っています。味は良くても「売り物」にならないのです。何も分からない人だけが理想を叫び、結局ウソの「有害野菜」を買っています。種をまいて双葉になった頃に虫に丸坊主にされます。つまり作物が無くなるのです。私は双葉の頃に,虫のついているものだけに低農薬をかけます。動物と異なり,植物は体内に化学物質を蓄積しないそうです。
 今年は仲間に良い天然散布剤を教えてもらい,現在実験・確認中です。キャベツや白菜が巻かないのは栄養不足です。有機肥料はききが遅く,3要素の成分も少ないのです。私はこれらの野菜に限って,化学肥料を少量まいて勢いをつけさせます。あとは有機肥料と作物の生命力に任せます。
 「慣行農法」は農民の苦労から産まれた人類の英知でもあります。行き過ぎが問題となるだけで,完全に否定することはできません。有機物や微生物などで土の健康を保ち,作物に応じた対策をするなら,「慣行農法」の長所は取り入れるべきです。いくらいいことを言っても,作物ができなければ世の中に貢献できません。有機・自然農法を基本にすれば,多少慣行農法が入っても十分「おいしい・健康な野菜」ができるのです。


ミニコミ紙に紹介される

 (2006.7.29)
 地方のミニコミ紙《パッチワーク》の取材が7月上旬にあった。何にしても取り上げられるというのは幸せなことだ。完熟ソルダムの写真が表紙に載ったため、売ってほしいという電話が何件か来たが、取材から3週間たっており、とっくの昔に完売。
今回の記事には若干のミスもあったが、これは発行前にチェックさせてもらえればなくせると思う。ミニコミ紙ではそれができるだろう。

 以下は一般的な話で、パッチワークの記者のことではないから念のため。
取材に来て、メモを取り、録音までしておきながら正確な記事にならないのはなぜだろう。前に私の小説がいくつかの記事になったとき、自分の話が必ずしも正確に伝わらないことを知った。一般に、記事というのは、記者の主観に左右される。このことは数十年前の学園紛争の頃にも経験済み。同じ事件なのに、朝日、読売、中日、みんな内容が違っていた。ちなみに私は《闘士》ではなく、右往左往する《一般学生》だった。
 他人様の多少のミスには目をつぶるおおらかさも大切だし、読者は自分が思っているほど真剣には読んでいない。が、一般人の誤解を解くにはかなりの時間を要する。多くの人の中には「よくもここまで」というような解釈をする人もいる。読者にはいろんな人がいることを考えて、マスコミ、ミニコミ関係者は慎重に世に出すようにして欲しい。自分の文章は誤解を招かないように慎重に書き、他人様の文章は出来るだけ事前にチェックをさせてもらうことにしよう。
 インターネットに乗せると、いろいろな《うまい話》が舞い込んでくる。《いい話》には乗るが、《うまい話》には乗らないようにしている。《食い物》を売っているが《食い物》にはされたくない。

 


稲作りのご紹介

 米は販売していませんが,毎日食べるものですから「ちょっと」こだわっています。
以下,作業と考え方のご紹介をします。写真はでき次第貼っていきます。

荒起し

 1回目の「荒起し」をしているところです。EMぼかし・パイウォーターの土壌改良剤・有機肥料・EM活性液をまき,草や野菜の残りをすき込みます。
 去年は忙しくて1枚の田んぼしかできませんでしたが,稲の刈り取り後,籾殻・鶏糞・EMぼかし・EM活性液などをまいて耕し,野菜を植えます。
 この田んぼは稲を刈ってからそのままにしておいたもので,いつもの年より多めに肥料をまきました。ただ、まきすぎると稲が倒れ,「手刈り」になります。機械で刈ることになれてしまった現在,「手刈り」はかなり苦痛です。
 このあと、2回目の耕起,代かきをして田植えに備えます。

 この年代もののトラクターは親戚と共同で使っていたのですが,「米作り」をやめたため,今は1人で使っています。いとこのうち3人が農業を継いでいますが,3人ともミカンや梅専業となり,米は買っています。米作りは勘定に合わないのです。私は「米・野菜」は「食」の基本だから,安全なものを自分で作りたいと思って続けています。




田植え

 [写真上]  
 田植えをしている私の「勇姿」です。顔は日焼けしていますが,本来「色白」だということが分かるでしょう。「足が短い」ともいわれそうですが,「あるだけまし」と思っています。どういう訳か私のまわりには足の短いのが多く,お互いに「あいつよりましだ」と慰めあっています。「ワシは生まれてこの方,転んで怪我をしたことがない」と豪語している人もいます。転んでも余り「落差」がないのです。

 イネ作りは収入の割に機械代がかかります。
今は田に入らなくても田植えができる機械がありますが,私のところでは田んぼが2枚しかないので,手押しの機械を使っています。これも、前の機械が去年壊れたので,親戚の農機具屋さんから借りてきたものです。昔は親戚が助け合って「田植え」をしたものでした。学校は農繁期休暇になり,低学年の子は「子守り」をさせられました。私もいとこの子をおんぶして「おお小便」され、泣きかかって我慢したことがあります。その子も今は成人した2児の母です。そのころに比べれば今は楽なものです。農家の子供達はたいてい「手伝い」も「勉強」もせず,フラフラ回っています。私は子供たちに手伝いをさせましたが,その方が「健全」に育つと思います。
 今は「裸足」での作業も危険です。缶やビンなどが投げ込まれているからです。中・高生が学校の帰りにジュースを飲み,田んぼに投げ込んでいるのを見ると腹が立ってきます。ビンを叩き割って投込む者もいます。へたに注意をすると「殺される」可能性があり,「親」も同じようなものですから,黙っています。情けない世の中です。

 [写真中]
 
機械が通った後をならしている家内です。

 [写真下]
 
田植え、イネはち、梅取り、ミカン取りになると「いてもたってもいられなくなり」口や手を出してくる親父です。私とはやり方や考え方が違うので,「ありがた迷惑」になることもありますが,基本的には「手伝ってやろう」という気持ちがあり、それは尊重しなければなりません。自分が主導権を握り,指図したいというのは年寄りの常で,特に自然農法や有機・無農薬に取り組んでいる者達には共通の悩みのようです。
 親父はこの写真を撮ってから11ヵ月後、2001年5月2日に肺ガンで亡くなりました。80歳でした。10年前に胃がんの手術をし、2回の再発は乗り越えましたが、このときは肺ガンを宣告されていました。「天日干し」のうまい米を食って死にたいとの希望はかなえることができました。「もう十分生きたから延命措置はするな。楽に死なせてほしい」という希望に沿って悔いのない介護をしたつもりです。それほど苦しむことなく、みんなに背中をさすられながら、眠るような最期でした。3人の孫たちも臨終に間に合いました。「親父、ご苦労さん。おおきに。」


除草対策

 梅・ミカンの除草剤は20数年使っていませんが,稲の除草剤については,私自身が稲のことをよく知らないために親父の言うままでした。
 しかし、考えてみると稲の除草剤は直接川や海に流れ込むため,より「危険」です。今まで放置されてきたのは,次のような理由からでしょう。
1.稲の除草剤は粒状だから、農薬というより肥料をまく感じで、罪悪感がない。
2.危険性を誰も教えてくれない。
3.除草剤に代わる方法が確立されておらず,失敗したとき,夏の除草がかなり重労働である。
 私もいろいろな本を読んだが,書いていることがまちまちでした。土地・気候などの条件が違うためでしょう。今年は田んぼの約1/4だけ実験をすることにしました。この程度なら失敗しても草引きができると思ったからです。

 [写真上]
  「米ぬか」を取水口から入れているところ。発酵時に酸素を奪われるので稲の生育が心配でしたが,案の定この部分は今のところ生育不良になっています。また、雑草も無視できる程度ですが生えてきました。このほか、EM活性液や木酢も見えます。これらも同時にまきました。

 [写真中]
 上の写真の「餅米」がここまで大きくなりました。普通の米に比べて「穂」が出るのが遅く,2週間遅れの8月10日にヤットでました。左下の,竹のところが取水口で,この部分からヌカを入れたためそのまわりの成長が遅れています。消えてしまったものもあります。田の4分の1だけ除草剤なしにしたのですが,草がところどころ生えているとはいえ、気にするレベルではないと判断しました。除草剤をまいた所にも草は生えています。
 もし失敗したら,稲が収穫できなくなるか,雑草取りに追われるところでした。一応実験成功とし、来年はこの田んぼについては除草剤なしで行きます。田んぼによって条件が異なるので,少しずつ確かめながら進めなければなりません。農薬のようにどこでも確実に効果が出るというものではないのです。
 今年はこれで「玄米餅」を作ります。ムネヤケすることなくお餅が食べられそうです。

 [写真下] 
 野菜作りをしたあとにモチ米を植えましたので土が肥えており,稲が大きくなりすぎました。4分の1くらいは倒れましたが,パイウォーターの土壌改良剤を使っていたせいか土にはついていませんでした。芽も出ておらず,稲刈り機で十分刈り取ることができました。まだモミスリをしていないので収量は分かりませんが,「ワラ」はとても立派でした。梅やミカンの樹の下に敷いて草刈の手間を少しでも減らしたいと思います。 

稲刈り 

 この機械は農機具屋さんから借りたものです。もう1枚の田んぼの稲刈りは雨の中で2条刈りの調子の悪い稲刈り機を使いましたが,ここは1条刈りでまだ新品に近いので快適に稲刈りをしています。この服は「オレンジパンダ」といわれています。冬は赤いセーターに白いチョッキの組み合わせを好んで着ます。これは「赤パンダ」といわれています。もちろん「黒パンダ」もあります。私は服装にはこだわらず,長く飽きもせず着ます。この前も大学2年の頃から30数年着つづけたセーターを処分し,今は犬小屋の敷物として使っています。外を飾るものには無頓着ですが、「ネクタイ」はちょっと派手なのが好みです。何にしろ,いいものを長く使うようにしています。ちなみに、家内も25年になります。どちらが使われているのか分かりませんが。

下がり

 稲刈りのあと,「下がり」を作って稲をかけていきます。このごろはこんな風景も珍しく,「コンバイン」という機械で稲刈りと稲ハチを同時に終わらせ、モミを乾燥機で乾燥させます。が,「天日干し」の米が食いたいという親父の強い希望によりずっと「下がり」を作っています。左から家内,次男,三男です。息子たちは今大学生ですが,手伝いに帰ってきてくれました。「下がり」作りにはコツがあるようで,私は苦手ですが,家内と三男は上手です。下手をすると倒れて起こすのが大変です。台風が続くと何回も起こさなければなりません。そろそろそんな重労働もできない年になってきました。

稲ハチ

 この機械はもう15年くらい働いてくれています。田植え機・稲刈り機はすでに壊れ,親戚の農機具屋さんから借りていますが,これが壊れたときはコンバインで刈ってもらうしかないでしょう。米の値段はどんどん下がり,自宅用に食べる分しか作っていない我が家では機械を買えばそのまま赤字になります。今は自分の田んぼで作った米を食べるのは「ぜいたく」なのだそうです。

モミ集め

 この田んぼは水はけが良く,モミ集めは軽トラックを田んぼに入れてできます。とは言え,1袋約30kgありますからだんだん疲れてきます。ワラはしっかりしているということで畳屋さんや他の農家から分けて欲しいという希望があるのですが,今年からは梅や野菜の雑草対策に使うことにしています。草刈・草引きの手間をできるだけ少なくしたいのです。ただ、ミカンは適度に乾燥させなければならないので,敷きわらはできません。

モミスリ

 仕上げはモミスリです。籾殻を取って玄米にして貯蔵します。モミスリは体中が「はしかく」なり、小さなほこりを吸うなど大変な仕事ですが,このオジさんと奥さんは機嫌よく引きうけてくれます。若い人はこんな仕事はしないでしょう。ここでは田植え用の稲の苗も分けていただいています。米や野菜は日本人にとって一番基本的な食べ物なのに,まじめに作れば作るほど「赤字」になります。不必要なもの,人間をダメにするものほど「儲かる」というのはおかしいですね。
 このオジさんやオバさんには何かとお世話になるので時々烏骨鶏の卵をプレゼントして喜ばれています。この写真とオバさんが写っている写真もプレゼントしました。

 しめ縄 (2009.1)

 皆様、新年明けましておめでとうございます。
このしめ縄はうちのもち米のワラを使って、親戚のおじさん(親父の弟)
が作ったものです。同じものがある神社に奉納され、親戚にも配られます。
今はコンバインで刈り取る農家が多く、きれいなワラは少なくなりました。
私が初めて米を作ったとき、EM、パイウォーターなどの土壌改良剤を
多用したため、親父も驚く立派なワラができました。
このとき以来、畳屋さんには売らず、しめ縄と畑の敷きわらに使っています。
畑の敷きわらにはもったいないようにも思います。
特に今年のワラは立派だと、来た人もほめてくれます。
もち米が《カメムシ》にやられて大不作だったことは誰も知りません。

 《裏ジロ》もこのごろは手に入れにくくなりました。
秘密の場所がありますが、そこでも小さくて手ごろなのは少なくなりました。


余計なお仕事ーその1 赤米 (2003.6)

 [写真上 ] 赤米を一握り分けてもらい、1年目は種を取ることを目標に2坪くらいのスペースに手植えした。奥のうるち米と交配しないように、花の季節には仕切りをする。うまくいけば来年は1反弱植えられる。

 [写真下] 赤米を刈り取って干しておいた。もみを傷めないように、足踏み式の脱穀機か、千歯扱き(せんばこき)を借りて写真を載せようとしたが、百姓はみんな忙しいので、無理も言えない。仕方なく、他の米と同じようにハーベスタで脱穀した。1つかみのもみが約2kgになっていた。来年は5畝くらい田植えできるだろう。
 赤米はうるち米の1.5倍ほどの高さになる。倒れない工夫が必要だ。
赤米の稲刈り

赤米とうるち米の比較



 赤米あきらめる (2006.9)

 赤米の稲刈り (2006.9.14)

 9月はじめの雨で赤米が倒れた。さらに10日頃から《秋の長雨》。このままでは芽を切る(発芽する)ので、雨がやんだすきに刈り始めた。本当はうるち米を刈ってから赤米になるのだが。しかしすぐに雨。足元が写真のようにぬかるみになっていて、足が抜けない。稲刈り機もタイヤがめり込んで動かない。仕方なく四畝あまりの田んぼを手で刈り始めた。5日くらいかかりそう。この赤米はものすごくコストがかかっているが、今は米の値段が下がっており、どっちみち採算は取れない。台風の情報もちらほら。隣のうるち米も急がなければ。
 《女心に秋の空》、《男心に秋の空》。どちらが正しいかわからないが、とにかく秋の天気が変わりやすいことに間違いはない。

 この稲刈りでみんなの赤米に対する想いが消えてしまった。うるち米は必要だが、赤米などなくても良いものだ。背が高くて倒れやすい赤米。周りを田んぼで囲まれた環境では雑種の赤米になるのも時間の問題。おそらくこの《余計な仕事》は今後家族の協力を得られないだろう。

赤米とうるち米の比較 (2006.8.21)

 赤米をあきらめた今、赤米の写真だけでも残しておくことにする。

 数年前一握りの籾をもらって種籾を作ったが、おととし失敗した赤米。米の貯蔵庫に半分残していた種籾を使って、初めて自分で苗を作った。
 左上:うるち米の向こうに見える赤米の田んぼ。一段低くなっているが、うるち米より背が高いので、よく目立つ。
 右上:近づいたところ。赤米は倒れやすいので肥料を少なめにした。
 左下と右下:赤米とうるち米の比較。赤米は古代米だからか、穂が上に出、毛が生えていて、どちらかというと「ヒエ」や「麦」に近い。

余計なお仕事ーその2 ライ麦


 「何にでも首を突っ込む」と笑われながら、ライ麦にも挑戦。肥料不足もあるが、ヒョロヒョロで、不ぞろいの麦ができた。今は精麦してくれるところがほとんどないので、玄麦のまま食べてみようと思う。はったい粉のほかにどんな食べ方があるか、今は分からない。

 本当はやりたいお仕事

 レンゲ畑 (2005.4.21)

  最近ではレンゲ畑を見ることが少なくなった。梅の栽培がはじまってから、田植が早くなり、種を取らないうちにトラクターですきこむようになったからだと思われる。この田んぼにはレンゲの種をまいた覚えはないが、毎年増えている。花が咲いてミツバチが来ると、トラクターで鋤きこむのはかわいそうに思うのです。ただ、レンゲを見ていてもお金になりませんから、いずれレンゲの種も消滅するのでしょうね。
 レンゲ畑は珍しいので、小学生や幼稚園の子どもたちが写真を撮りに来たりします。卒業アルバムにでも載せるのでしょう。

シイタケ作り

シイタケのホダ木つくり

 畑にある「コナラ」の木がミカンにかぶさっているのでチェーンソーを持って切りに行った。ところが急傾斜で足場が悪く、素人の手におえるものではない。そこで今年はじめに防風林などを切ってもらったプロに泣きついた。

 せっかく切ってもらったものをムダに腐らせる手はない。仕事に追われて時間はないが、一度「シイタケ」に挑戦してみようということになった。小切ってもらったものを畑から運び出すのだが、腕力も体力もないから太い幹などは息切れした。

 写真は、ドリルで穴を開けているところ。ドリルの歯はシイタケ専用のものを買った。
菌を打ち込む

 シイタケ作りは経験がまったくないので、本を読み、経験者に聞きまくった。が、細かいところで、みんな少しずつ違う。基本さえ押さえればあとはどちらでもいいのだと判断して、とにかくやってみた。30本近くの原木に1000個のシイタケ菌を打ち込む。失敗して元々だ。

井形に組んで仮伏せ

 梅雨まで直射日光が当たらないように、乾燥させないように、コモをかぶせて菌の増殖を待つ。菌が回ってホダ木になれば、再来年の10月ころに収穫できる「はず」。

  結局、ベテランの方の2年もののホダ木を買うのが得策だと知ったが、「やってみること」に意義がある。



 長男の嫁ときのこ (2006.1.20)

 去年10月1日に入籍した長男の嫁「シュンちゃん」です。
よろしくお願いします。
中国人留学生で、今年3月に卒業し、10月1日に結婚式と披露宴の予定。
日本は大変気に入っていて、特にここ田辺では評価が高いので、
「日本人みんな、我(ウオ)かわいいって言うや」と上機嫌です。

 今日はきのこの菌を植えるのを手伝ってもらいました。
シイタケ、ナメコ、ヒラタケ、クリタケ、ムキタケ。
マイタケはすでに土の中。
シュンちゃんは3月ごろに食べられると思っていますが、
日本は、いや、きのこはそんなに甘いものではありません。
シイタケは2年後にできることをほぼ保証しますが、
他のきのこは経験もなく、できるかどうかの自信さえありません。

 後日談 (2006.11)

 1月20日に菌を植えたばかりなのに、1年も経たないうちにキノコが出てきました。
ヒラタケの菌を植えたホダ木で、本で確かめてもまさしく《ヒラタケ》。
2年経過後に収穫できると書いてあったので不審に思い、
宮城県の会社に電話してみる。
条件がよければ1年経たなくても生えてくることはあるとのこと。
「お父さんが毒味するから、明日の朝生きていたらお前らも食え」と試食。
シイタケとシメジの味がしておいしく、次の朝も無事に生きていたので、
みんなでバター炒めや焼いて七味醤油で堪能。
他のキノコはもちろん何も出てきていない。

 田辺には「農林水産祭り」というのがある。
今年はシイタケの菌を植えたホダ木が300円。
原木より安い。10本買ってきた。
原木を切り出して菌を植えるより楽だなと、なまくらなことを考える。

 きのこの置き場 (2006.10.10)

 今までシイタケは裏山に置いていた。ところが、狸、アライグマ、ナメクジなどにやられている模様。光や水の管理も難しい。そこで、庭の、もともと桃の木を植えていたところにきのこ置き場を作ることにした。桃は農薬なしでは食べられるものが収穫できず、1年前に2本とも切った。
 単管パイプで骨組みを作り、75パーセントの寒冷紗をかけている。シイタケはパイプに立てかけ、マイタケは地中に埋め、ナメコ、ヒラタケ、クリタケ、ムキタケは3分の1だけ土に埋めた。シイタケ以外は経験がないのであまり期待していない。うまく行けばスーパーなどで売っているきのことはまったく違う《本物》が食べられる。
 なめたけ(なめこ) (2007.12)

 2006.1に菌を植えたなめたけがやっと出てきた。店に出ているのはエノキの兄ちゃんくらいの大きさだが、ホダ木で出来るものはどれだけの大きさになるのか分からない。とりあえず直径5cmになったので収穫した。昼に鮭のクリーム煮にシイタケとともに入れて食べたが、うまかった。豚汁などにもいけそう。

 クリタケ、ムキタケ、マイタケはまだ出てこない。今年は雨が少なかったので、散水をもっと早くからやれば良かったかなと反省している。シイタケ以外は桜の樹を使って土の上に寝かせている。《待遇》はいいはずだ。


新しいシイタケのホダ木ときのこ小屋 (2008.11)

 今年も農林水産祭りでしいたけのホダ木を買った。
といっても、私は湯治中で、息子たちに任せた。
今年のは傷が多く、しかも傷口が大きい。
ホダ木にすることを考えずに乱暴に切り倒したのだろう。
私なら躊躇したかもしれないが、値段が値段だから
結局買ったと思う。
シイタケの木は立てているが、ヒラタケ、クリタケ、むきたけ、
ナメコは横に寝かせている。
時々ひっくり返さなければならないがつい忘れてしまう。
そのせいか、ヒラタケ以外はほとんど収穫なし。

 11月初めにひっくり返したところ、
大きなカタツムリがついていた。
下の写真で100円ライターと比べれば大きさが分かるはず。
菌を植えたところが穴になっているが、
こいつらかナメクジが食ったのかもしれない。
まあ、シイタケ以外は余り期待していないが、
ヒラタケだけは初めの成績が良かったために
更に桜の木を切って菌を植えたり、期待していた。
ハンマーでたたいたり、冷水をかけたりして刺激を与えると
がんばるらしい。

レシピ

インスタントヨモギ餅

素朴な「田舎餅」です。
 1.もち米3合に塩ひとつまみ入れてお米を炊くときと同様にしか
ける。普通の米を1割程度入れるとサッパリして食べやすくなる。
 2.ヨモギは洗ってからゆで,水にさらした後かたく絞り,みじん
切りにしておく。
 3.お米が「むらし」にはいったら準備したヨモギを入れる。
 4.できあがったらしゃもじかスリコギで混ぜ合わせ,好みの大き
さにまとめてキナコをまぶす。
 *キナコは好みで砂糖を入れても良い。
 *アンを中に入れても良い。
 *焼き海苔を巻いてもおいしい。
 ヨモギは「2」の状態で冷凍保存しておくこともできる。
 ヨモギパンにも応用できます。
 もち米は餅やおこわだけでなくこのようにして簡単に使うことも
できます。
ワラビの煮びたし
 ワラビはアク抜きをしておく。
 出し汁に砂糖・ミリン・醤油・酒などで心持ちウス味で整えた中に3cmくらいに切ったワラビを入れ,
 ひとにたちしたあと自然にさます。
 そのまま食べても良いし,味が染み込んだあと再びひとにたちさせて「落とし卵」にしても良い。
 ワラビはきのこご飯やちらし寿司に入れてもおいしい。
フキ料理
1.アク抜き処理
 塩で「板ずり」し、熱湯に入れて、沸騰したら取り出して1時間ほど水に浸ける。
2.外側の筋を取って、かつお節などと煮たり、てんぷら、お寿司の具、白和えなどで食べます。
 佃煮にされる方もいます。お水を入れずに酒とみりんと醤油をはじめからいれて3時間位弱火で煮詰めます。
タカナ(ハリナ)料理
1.アク抜き処理
 軽く湯がいて4,5時間水にさらしてください。
2.卵とじなど煮物のほか、漬物にもできます。
 紀南では「ハリナ」といい、漬物をおにぎりに巻いたり、のりの代わりに使って、「めはり寿司」にします。
ニンニク卵黄
ニンニクの匂いも残ら
ない、健康補助食品。
全て自家製で作ります。
自作自演、自画自賛





































































































































 ニンニク1kgに水をひたひたまで入れる。
 蓋をして水分がほとんどなくなるまで煮る。
水分がなくなったら泡たて器でつぶし、荒熱を取る。
卵の黄身を用意しておく。うちは烏骨鶏を使うことが多い。
熱を取ったニンニクに卵を混ぜ込む。

弱火でやや硬くなるまで混ぜながら水分を飛ばす。
くっつくのでラップフィルムの上でのばし、乾燥させる。
くっつきにくくなったらフィルムをはずして吊るす。
5mm程度の幅でソバのように切る。(白いのは片栗粉)
サイコロ状に切って片栗粉をまぶし、更に干す。
水分が多くて乾燥しにくかったときは、手で丸めてから乾燥。

《注》梅雨から夏にかけてはカビがきやすいから、9月以降がよいと思う。
   常温だと梅雨時にカビが来る。乾燥剤を入れて冷蔵庫で保管。

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葉